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 第四の選択
ジム・キース・著 林陽・訳 徳間書店
 
 第四の選択と極秘地下軍事基地

 1970年代末、「マウント・ウェザー」のあだ名で知られるバージニア州ブルーモントにある地下都市が、政府組織FEMAによって運営され、民間人を中心とする1000人の労働者を擁していることが発覚した。マウント・ウェザーは核戦争や革命といった緊急事態が勃発した際に、大統領と4000人の政府要人を地下に避難させるためのものだ。
 10億ドルもかけて建造され、毎年4200万ドルの運営費を必要とするこの地下都市は、大食堂、休憩所、電子地図を備えた作戦室を含む地下のオフィス街になっている。
 もう一つ、「ラベンロック」または「R地点」の名でも知られる国家軍事副司令部が、キャンプデービッドの北9キロ、地下200メートルの地点にある。「地下のペンタゴン」の名で知られる7500坪の地下壕は、1949年にハリー・トルーマンの命令によって建造されたもので、350人の職員が勤務している。
 その他、50以上の地下軍事施設がアメリカ国内にあり、これらは莫大な裏予算で運営されている。ピューリッツァー賞を受賞した『ブランク・チェック』の作者ティム・ワイナーは、地下プロジェクトには他のプロジェクトよりも多くの裏予算がかけられている、と述べている。このことは、ウィリアム・ムーアが指摘するように、政府と悪い宇宙人が地下基地で協力しているという最近流布している話が、地下施設の本当の姿を隠すためにとられた偽情報である可能性を高めるのである。
  (中略)
 実際、UFOに捕まったという人々が報告してくる“エイリアン”の行為は、CIAその他の組織が行なってきたプログラミング作戦と、驚くほど似ているのである。これもただの偶然だろうか?
 基地は他の目的にも使われ、極秘軍事研究計画を実施する永久基地になっている可能性が高い。
 地下建造基地を論じるときにあまりふれられずにいることがある。それは、これらがアメリカ国民の反乱や暴動から身を守るためのものであるということだ。アメリカの独裁者は、安全な地下施設に軍もろとも身を隠し、地上からの脅威を未然に防ぐことができるのだ。
 わたしには、地下基地が宇宙からきたエイリアンと関係しているとは到底思えない。これは、手に負えない問題だから突っぱねているのではない。政府対宇宙人の密約なるものを裏づける納得するに足る証拠がほとんどない一方、この話が捏造され、問題を混乱させることによって政府の役に立っていることを示唆する証拠があまりにも多いために、この立場をとっているのだ。
 1991年にサンディエゴで開かれた講演会で、研究家のマイケル・リンデマンは地下基地についての考えを次のように語った。

 
もう一つの政府が動いていることは事実である。背後で動いている政府である。それを“秘密政府”と呼ぶ研究者もいる。“上の秘密結社”と呼ぶ研究家もいる。それは、人から選ばれたのではない。エリートを自認する者たちの集団であり、背後から政府の動きを探っている者たちの集まりなのだ。
 彼らは政党政治を超えた存在である。司法を超越し、合衆国憲法をまったく考慮に入れていない。彼らは、地政学の真の番人であり立役者であることを自認し、われわれも、われわれの選んだ政治家さえもただの生き物としかみてはいないのだ。この人々は“オリンポスの神々”を自認している。この人々は議題の名の下に、おぞましい、非難するに足る多くの事柄を行動に移してきた。これらのことが犯罪であることは明らかだが、犯罪以上のものでもある。彼らは、われわれの未来に対する権利と可能性を吸い取り、奪っているからだ。
 彼らはいま、一種の終末ゲームを楽しんでいる。どうすれば終末を生き残れるかを模索しているのだ。終末が聖書の黙示録のような形でやってくるにせよ、人口爆発その他、われわれを苦しめるあらゆることを伴う大がかりな環境破壊としてやってくるにせよ、あるいは、明日にも起こりかねない銀行システムの破たん、世界経済の崩壊という形で起こるにせよ、彼らは自分たち自身の“ノアの箱舟”を建造しているのだ。
 いま建造中のノアの箱舟は地下にある。世界各地、特にアメリカ国内にある地下基地だ。われわれの大陸の地底を紡いでいる広大な地下基地の存在を知れば、あなた方は青ざめることだろう。これらは、定常的に数万人を収容することのできる場所である。したがって、国内全体では、終末を生きのび、次の文明の柱になるべき数十万人のエリートたちを避難させることが可能なのだ。われわれ庶民は、自分で自分の面倒をみなくてはならないのである。


 国の秘密機関は、憲法の部分的ならぬ全面的廃止と、“新世界秩序(ニューワールド・オーダー)”の形をとって着手されるはずのアメリカ独裁制への準備が着々と進められていることを知るよりも、むしろ外宇宙から円盤に乗ってやってきた悪賢い宇宙人が地球を侵略しているという話の方を、われわれに信じ込ませたがっているように思える。
 
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