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 開運の妙術
 無能唱元・著 新門出版社
 
 因果の法則を知るべし

 「成功者となるための特質を一つだけ挙げてみよ」と問われたら、私は躊躇なく、「心画構成力」と答えます。「心画」とは、心の中に、視覚化されたように絵を描きつつ想像をめぐらすことです。
 人間の思考は、おおむね、「言語」と「心画」の2つをもってつづられているものと考えられます。言語は抽象的概念であり、心画は具象的構成力を示します。
  アイデアとは、そのほとんどが、この後者の具象的構成によって生み出されたものであり、この意味では、人間によって創造されたものは、まずアイデアが、心内に生じ、それが現実界に具現化したものと解するならば、正に、「想像」は「創造」の出発点と申せましょう。
 「ありありと、眼に見るごとく、未来の現象を思い描く」、これこそ、あらゆる職種、芸術、学問、実業、などの世界において成功せんとする者に要求される「行動」なのです。
 ただし、この行動は、いうまでもないことですが、常にそれは「肯定的思考」によるものでなければなりません。なぜなら、成功とは肯定的範疇に入るものであり、この反対に、失敗とは否定的概念であると考えられるからです。「繁栄」「昇進」「健康」「結婚」などの抽象語は肯定を示し、その反対である、「衰微」「停滞」「病気」「離婚」は、否定を示すものです。

 
業とは何か?

 ところで、注目すべき一つの現象があります。それは、「否定的イメージは自然的に発生し、一方、肯定的イメージは人為的な動機づけを必要とする」という現象です。換言すれば、「不安、心配などの想像は放っておいても、どんどん湧いて出てくるが、安心、自信などの心画は、自分自身の意志および努力をもって描かれなければならない」ということになります。
 日常、それと気がつかぬままに、人々は否定的な言葉を口にし、否定的な思考をくり返しております。すると、その否定的なイメージは、心下のアラヤ識に入り、そこに蓄積貯蔵され、未来に否定的な現象を生じさせるための因となります。否定的な因は心内に、空体となって宿り、それは将来の結果体験において、色体となって出現するのです。
 不安をもって描かれた心画は、失敗の未来を出現させます。否定の因は、否定の果を生むのです。これが、「因果の法則」であり、そして、その因と果との間に介在するものが、深層心理であるアラヤ識なのです。
 そこで、肯定的思考をもって、肯定の因をアラヤ識に投入すれば、これまた類友の法則に従い、肯定の果が出現することとなるのであります。肯定的思考をもって描かれた心画に、肯定的感情(嬉しい、楽しいなどの)が付随した場合、それは、「
」に変化し、ここにおいて初めて、その心画は、アラヤ識に入ります。つまり、思考は、そのままでアラヤ識に入るのではなく、そこに情感が加わらなくてはならないのです。
 この念(思考プラス情感)が、アラヤ識の中に投入され、それがそこに納まりますと、それは「
」というものになります。この業とは、体験の記録すなわち、記憶と呼ばれるものですが、それは単なる記録ではなく、未来において、それと同類の現象を生じさせるための「潜勢力」を秘めている一個の種子(たね)のようなものなのです。アラヤ識内には、このタネのような業が無数に雑居し、ひしめきあっております。
 もし、人が、日常の心構えにおいて、肯定的感情を保ちつつ、肯定的思考をもって、心に好ましい絵を描きつづけるならば、それは未来の好ましい現実を生じさせるべきタネをアラヤ識という土壌に播きつつあることになります。しかし、もし人が、否定的心画をもって、否定のタネをそこに播きつづけているとすれば、不運な未来を体験することとなるのは間違いないのです。
 
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