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 「原因」と「結果」の法則A
ジェームズ・アレン 坂本貢一・訳
サンマーク出版
 
 思いの静かなエネルギー

 この宇宙内で最も強力なエネルギーは、静かなエネルギーです。そしてそれは、正しく導かれたときには素晴らしく有益ですが、誤った目的に利用されたときには、とてつもなく破壊的なものになります。
 この知識は、電気的、力学約エネルギーの分野においては常識です。しかし、これを心の領域に適用することを学んでいる人々は、ほとんどいません。心の領域における最も強力なエネルギーは、いうまでもなく、思いのエネルギー、思考エネルギーですが、それは、救済または破壊の流れのどちらかをつねに創造し、外側に送り出しています。
 私たちは、自分たちの進化のこの段階において、その思考エネルギーを所有するに至っています。そして、私たちが次の進化の段階に至るのは、それを正しく利用する方法を学んだときです。
 私たちが、この人生で入手可能なあらゆる知恵を入手するには、完璧な自己統治が不可欠です。しかし、あなたが自分自身を完全に統治することができるのは、いまあなたを奴隷にしている心のエネルギー、あなたを利己主義の流れに乗せ、まるで木の葉のようにして運んでいるそのエネルギーを、あなたが従えたときだけです。

 
人類が必要としている救済

 ヘブライの預言者たちは、《法則》に関する完璧な知識を備えており、外側での出来事を内側の思いと常に結びつけ、国家的な災難や勝利を、当時の国民の支配的な願望や思いと明確に関連づけていました。彼らは思いのパワーを明確に認識しており、その認識が、彼らのあらゆる預言の基盤となっていました。その認識は、真の知恵とパワーの基盤でもあります。
 
国家的な出来事は、国民の思考エネルギーが外部に現れたものにほかならないのです。戦争、疫病、飢饉といったものは、誤って導かれた国民全体の思考エネルギーの集合点です。それらは、破壊が《法則》の代理人として足を踏み入れる、ネガティブな国家的思考エネルギーの集合点にほかならないのです。よって、戦争を特定の人物、あるいは特定のグループの責任だとする理論は、はなはだしく馬鹿げています。戦争は、国家的な身勝手さの最悪の現れにほかならないのです。
 あらゆるものが、静かな思考エネルギーによって出現を促されています。この宇宙は、思いから生長しました。物質は、物質化された思いにほかなりません。私たちが達成したあらゆる物事が最初は思いでした。作家も発明家も建築家も、まず最初は、自分の心のなかで調和のとれた完璧な作品を創造し、つづいて、それを物質レペルにおいて再現しはじめます。
 あなたの思考エネルギーは、すべてを治める《法則》と調和したものであるときには、とても創造的ですが、それと矛盾したものであるときには、極めて破壊的です。《法則》に対する完璧な信頼を手にしたとき、あなたは、その「善」と協調し、あなたの内側にあるすべての「悪」を霧散させられます。
 そしてそれが、「救済」という言葉の真の意味です。救済とは、永遠にして善なる《法則》の美しい光のなかに進入することによって闇のなかから自分自身を救い出し、「悪」を無効にすることです。
 恐怖、不安、心配、疑い、悩み、絶望のある場所には、真の信仰に関する無知があります。これらの心の要素のすべてが、「悪」のパワーへの服従を基盤とした、身勝手な思いの直接的な結果です。そして、これらの自己破滅的な要素を内側に収めた心こそが、それのみが、「不信心」と呼ばれる心のあり方です。
 人類が必要としているのは、このような状態からの救済なのです。いかなる人間も、このような心の要素の奴隷となっている限り、自分は救済されたとは決して言うことができません。
 
恐怖や不安は、呪い同様に罪深いものです。なぜならば、「永遠なる正義」「万能なる善」「無限なる愛」を信じている人間が、恐怖や不安に駆られたりすることなど、決してないからです。恐れたり不安がったりすることは、《法則》を信じず、それを否定することにほかならないのです。
 
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