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 日本人の心のふるさと《かんながら》と
近代の霊魂学《スピリチュアリズム》
近藤千雄・著 コスモ・ライブラリー
 
 国魂の背後に守護神が控えている

 日本は第二次世界大戦の同盟国だったドイツやイタリアと違って、原子爆弾の投下という人類史上最大の大量殺戮を体験しながら見事に立ち直り、しかも昭和天皇が《現人神》でなく《人間》であるとの宣言をするという、西洋だったら暴動が起きても不思議でないほどの大転換をしても、それを何の抵抗もなく受け入れた国民性、また民族の生命とも言うべき日本語が無疵(むきず)で残ったという空前絶後の歴史的事実の背後に、日本の国土と国民の統括責任者である守護神の強力な働きかけがあったものと考えるのである。
 スピリチュアリズムの常識の一つとして、人間の一人ひとりに守護霊がついていることが分かっている。魂の親という見方もできるが、必ずしもその守護霊自身が分霊を出すとはかぎらない。その霊団ないしは類魂団の最高統括霊が分霊を出し、その統括霊が適切と見た霊を守護霊として任命するという形も多いようである。
 これと同じことが国家や民族にもあって、地球全体を統括する神、即ち地球神がそれぞれの国家や民族の守護神を任命する。日本の古典ではそれをおとぎ話ふうに擬人化して述べてあり、地上の出来事のように解釈されがちであるが、霊的に解釈すると実に意味深長で、よほど優れた霊媒を通じて得られた霊言が根底になっていることが分かってきた。ただ残念なのは、キリスト教のバイブルと同じく太古からの神話・伝説が付加されていることで、その霊的検証はニュー・ミレニアム、即ち21世紀に課せられた大きな、しかも実に興味深い課題であると信じている。

 
「守る」ばかりが守護霊の役目ではない

 注意しなければならないのは、守護霊Guardian Spiritとか守護天使Guardjan Angelという用語は、日本語も英語もともに「守る」guardという文字が用いられているために、あたかも母親が我が子を保護するように、何でもかでも守ってくれるのが仕事であるかの印象を与えがちであることで、実際はそうではないことを理解しないといけない。
 
守護霊および守護神の本来の任務は、第一が地上に生を受けた人間および民族の使命を貫徹させること、第二は前世からのカルマの解消を促進させることで、要するに大きくは人類全体、小さくは類魂全体の進化のためにという至上目的があり、それを阻止しようとするものから守るということはあっても、カルマの解消にとって避けがたい苦難から免れさせるようなことはしない。しようにも出来ないのである。因果律という、不変不滅の絶対的摂理があるからである。
 それはさておいて、以上の論旨を広げていけば《かんながら》の思想は日本固有のものか外来かという問いかけへの回答は容易に導き出せるであろう。日本という国土そのものにそうした霊的思想を生み出す国魂が存在し、その背後に守護神の働きかけがあり、そこで生を営むものは、そこに生まれついた者であろうと外国からの渡来者であろうと、その波動の影響を受けて日本人らしさをそなえるようになるものなのである。
 そのことは中国からの帰国子女や世界各国の二世・三世を見れば、その風貌や雰囲気がすっかりその国のものになっていることからも窺える。生まれた国、育った国の国魂と守護神の波動を受けたからである。
 
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