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 成功をつかむ驚異の七大法則
立木恵章・著 廣済堂
 
 
 想念がすべてを逆転する

 賢明なる読者は、これまでの私の説明で、おぽろげながらもわれわれの住む物質の世界が架空の現象の世界にすぎない、ということがおわかりいただけたと思う。そこで新たに疑問がひとつ生じてくる。それは――この世が単なる現象の世界であり、運命の原型がすべて四次元の実在の世界にあるとしたら、われわれ人間はあくまでも受け身であり、四次元から投影される運命(不幸)は100%甘受しなければならず、したがって人間の運命は絶対に変えられないことになってしまうではないか――ということである。
 たしかに理屈の上ではそういうことになるかも知れないが、実際には、われわれの運命は、われわれの自由意志によって100%変えることができるのだ。というのは、四次元の実在の世界とは、いうなれば心の世界であり、ゆえに肉体は無理でも心だけは自由に出入りすることができるからだ。したがって、心の法則を利用して四次元の運命の原型を変えてしまえば、そこで三次元に映し出される運命もガラリと変わってしまうのである。
 このことについては、心の力のエキスパートでもある谷口雅春氏も、次のようにズバリ述べられている。(「生命の実相」日本教文社)

 「この『念の世界』でできあがるという事件は、すでに永劫の昔からできあがっていて、もうちょっとも変えることができないものであるかといいますと、決してそうではないのであります。『念の世界』でできあがる事件も、宇宙に満ちているいろいろの生物の心の働きの組み合わせにしたがって、時々刻々作られてゆくのであります。大きなあらすじの事件は、多くの『念』の働きを成立要素としてこまかい事件よりも早く、いわばむしろ、多数の『念』の多数決で決まってゆくのでありますが、それとて『進行中』のものであって、できあがってしまったものではありませんから、ある事件を起こしている『念の要素』の変化によって、またその事件は変わってゆくのであります。ここにわれわれの運命を支配しうる自由があるのであります」

 要するに、こういうことである。たとえばあなたがどこかの映画館に入ったとする。そこでは大変悲しい映像が映し出されていた。あまりの悲しさに、あなたはしだいに憂うつになり、そこで今度はあなたは、明るく楽しい映像を観たいと思った。その場合、スクリーンをどのように変えようと、そこに映し出される映像はけっして変わるものではない。映像を変えるためには、まず映写室に行くことだ。そして映写機のフィルムを、暗く悲しいものから明るく楽しいものに取り換えてしまうことだ。そうすればあとは自動的にスクリーンの絵は暗から明に変わることは自明の理である。
 これとまったく同じ理屈で、三次元の運命を変えるには、いま言ったように想念法を駆使して四次元の運命のパターンを変えてしまえばよいのだ。
 アメリカのニューソートの宗教家でトーマス・トロワードという人は、「四次元の宇宙は、人間の念願や希望など強くイメージされたものを受け取り、それを具体化して三次元の現象の世界へ具現する力をもっている」と述べている。これは取りも直さず、想念によって運命の原型が変わる、ということであり、事実この心の力をうまく活用するならば、あなたの人生はあなたの思い通りに展開することもけっして夢ではないのである。
 その心の力の具体的な活用法について、ここで簡単に紹介しておこう。
 たとえば、あなたが今なにかの商売をはじめたとして、その商売を将来はぜひとも繁盛させたいと思っていたとする。その場合、あなたは、まずはじめに「この商売は絶対に繁盛する! 必ず繁盛させてみせる!」と毎日自分で自分にいい聞かせ、それを信念にまで高めていくことが肝要だ。そして、実際に商売が大繁盛しているかのごとく、いかにも元気に振る舞って毎日を過ごしていくのである。
 そのためには、たとえ商売が低迷していたとしても、けっして落胆することなく、つねに商売繁盛の状態を装って「いらっしゃいませ、いらっしゃいませ」を心の中で繰り返し唱えていくことだ。そのあなたの装いがやがて宇宙に感応し、四次元の運命の原型を新たにつくり変え、いずれあなたの事業は軌道に乗ることになるのである。むろん、そうなるためには、この想念とともに、現実的な努力も必要なことはあらためていうまでもないだろう。

 ★なわ・ふみひとのコメント★
 
心の作用にはまだまだ奥深いものがあります。ここで述べられているのは心の作用の一側面にしか過ぎません。たとえば「自分の運命をよくしよう(成功させよう)」という考え方そのものが、ある意味では欲望の反映と見ることもできるからです。その欲望にに対する見返りは、必ずしも自分の求めた内容ではないことが多いのです。
 
 
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