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 霊の書(下)
アラン・カーデック・著 桑原啓善・訳
 
 地上に、美徳の支配が確立することがあるでしょうか。

 地上で生活するために来る霊のうち、善良な人が邪悪な人より多くなる時、美徳が此の世を支配するでしょう。その時には、愛と正義が支配します。この愛と正義こそ、善と幸福を生み出す源です。人間が進歩し、その生活が神法と一致する時、善霊を地球にひき付けることになります。
 善霊が集まれば、邪悪霊たちは遠のいていきます。しかし、地上の住人が高慢と利己主義を完全に浄化しつくすまでは、邪悪霊が地上から居なくなることはありません。
 人類の「変容」が太古より予言されています。みなさんは今、その予言の時に近づきつつあります。みなさんの中で、人類の進歩を進めるために努力している人は、この「変容」の促進に助力しているのです。
 この「変容」は高級レペルの霊たちの地上再生を通じて行なわれます。この高級霊たちは、漸次置きかえられていく現在の人類よりも、ずっと進化した精神の持ち主で、新人類を構成することになるでしょう。
 日毎、死によって地上から刈り取られている邪悪な人たちの霊、そして進歩をはばむすべての霊、これらは地球より一掃され、別の世界での再生を余儀なくされるでしょう。なぜなら、彼らは高級な人類の中では場違いな存在であり、彼らがいることで高尚な人類の至福が損なわれるからです。彼らはこの地球よりずっと進化の遅れた、未だかつてないような世界に送り込まれるでしょう。その中にあって、辛くて苦労の多い使命を果たすことになるでしょう。この使命を果たすことによって、本人は進歩の手段を得ることになるのです。そして、これを通じて、その若い世界の住人たち、自分より進化の遅れた同胞たちの進歩に寄与することになるでしょう。
 このように、変容して霊的に更新される地球から“進歩していない霊たち”が排除されることの中に、みなさんは、エデンの園から人類の祖先が追放を受けたというあの崇高な神話の本当の意味をくみ取りませんか。人類は、このようにして追放を受け、地上に降ったのです。自己の内部には、受難の種子と未熟性の証拠を宿したままです。
 みなさんはまた、そこに人類の祖先たちが堕落して子孫に罪を残したという、あの神話の別の真の意味を見ませんか。〈原罪〉――これこそ上記の観点から見る時、人間の不完全性にあります。ですから、その後になって人類に受肉した霊たちは、各人が自分の不完全性と間違った行為にのみ責任を負うのです。人類の祖先の不完全性と行為に対して責任を負うのではないのです。
 みなさん、霊的更新という大事業に献身してください。熱誠と勇気を持って、信と善意を持つすべてのみなさんは、心に描いたものの百倍の収穫を得るでしょう。光に向かって目をそむける人は不幸です。その人たちは、長い暗黒と悲しみの時を自分に課すことになるでしょう。地上の享楽にのみ楽しみを見出す人は不幸です。彼らは現世で得た享楽の数よりも、はるかに多い窮乏を身に受けることになるでしょう。そして、何にもまして気の毒なのは利己主義の人たちです。彼らがいつの日か背負うことになる苦悩の重荷に対して、誰一人手を差し伸べることはないでしょう。
 
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