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 人は死ぬ時
なぜ体重が減るのか
矢追純一・著 河出書房新社
 
 
 「カルマ」はどのように伝わるか

 では、いったいどのような仕組みで、いわゆる「カルマ」が伝わっていくのでしょうか。 これまでに見てきたように、魂というのは、空間が超高速で振動しているエネルギーの一種です。したがって、この振動している実体は波ですが、波には振動数(周波数)と波形があります。
 周波数が高いほどエネルギーが高い。つまり、エネルギーである魂が高レベルなわけですが、ある人生のなかで人を傷つけたり殺したり、あるいは動物や植物、そのほかの生物に、ひどい仕打ちをしたりすると、波形に傷がつく。
 言い換えると、波形がへんな形に変形してしまったり、周波数に乱れが生じたりしてしまう、と考えられます。生まれ変わって肉体がちがっても、そのなかに収まる魂自体は変わらないわけですから、前の生涯でついた傷は、そのまま波形や振動の傷として受け継がれていく、と考えられるのです。
 もう一つ、カルマを運ぶものに、DNAが考えられます。DNAはご存じのように、先祖代々の肉体的な性質を、遺伝という形で伝えていく記憶装置です。DNAは4つの塩基(A、T、G、C)と糖やリン酸が結合して二重の、らせん状になった鎖でできています。
 不思議なのは、このたった4つの化学記号の組み合わせだけで、30億もの膨大な情報を書き込んであること、そしてその情報によって、私たちの体の60兆もの細胞がつくられていることです。
 それだけではありません。地球上に生息しているあらゆる生物、カビやバクテリアのような微生物から植物や動物、人間までを含めて2000万種類もの生物が、すべて同じ遺伝子記号でできている、という事実です。
 さらに驚くべきことは、このDNAが、想像を絶するほど小さい、ということです。一個のDNAの鎖を引き伸ばすと、なんと1.8メートルにもなるのですが、この地球上に住む60億人もの人間のDNAを、全部かき集めても、わずかに、米一粒分の重さにしかならないのです。
 これまでの科学は、このDNAに、物質的な情報以外のものが刻印されることはない、という立場をとってきました。しかし最近、ガンの治療法の研究のなかから、どうやらDNAにも、精神的な影響が及ぶらしい、ということがわかってきたのです。
 ガンというのは、ご承知のように、DNAに起こる異常です。それには食生活とかタバコ、水、食品などに含まれる化学物質など、環境因子が引き金を引く物質であると考えられてきました。が、最近は、精神的ストレスや心のあり方なども、環境因子として認められてきたのです。
 ということは、心の大もとである魂もまた、DNAに影響して、キズをつける、ということが考えられます。そしてそのキズは、子孫代々伝えられていく。
 先祖のなかの誰かに、魂が大きなキズを残すようなおこないをした人がいると、そのキズがカルマとなって私たちに受け継がれる、ということでもあります。

 
魂についてしまった傷を消すには

 では、こうした魂の傷を癒して、カルマを解消するにはどうしたらよいのでしょうか?
 これまでに行なわれてきた数多くの調査例から見ると、次のような3つの方法があるようです。

@「因果応報」の原則どおり、自分が過去に犯した過ちを、次の人生で「仕返しを受ける」ことによって、解消するという方法。

 これはずいぶん消極的な考え方ですが、古来、宗教などでは、悲惨な人生にたいする説明として、よくつかわれてきました。「なぜ、私はこのようなひどい運命を背負っているのでしょうか」という問いに対して、「それは、あなたが前世で犯した罪への償いなのです」といった具合。

A@よりも、やや積極的な考え方で、前世での過ちを償うために、今生で自己を犠牲にしても、一生懸命人のために尽くす、という方法。

 これは、かなり一般的に受け入れられている考え方、といえるかもしれません。
 が、究極の方法は、次のようなものです。

B宇宙の真理を悟ることによって、カルマを解消する方法。

 これには、宇宙の構造や仕組みを、すべてはっきりと理解することが大切です。そして「あの世」、つまり魂の世界と「この世」、つまり、私たちが肉体をもって生活する世界との関係やその仕組みを、完全に理解する。そのうえで、自分がこの世に生まれてきた意味と目的を、心の奥底から悟ることによって、傷ついた波形や、乱れた振動を正すことができる、というものです。



●より詳しい内容はこちら → 『人は死ぬときなぜ体重が減るのか』
 
 
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