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 長生きしたけりゃ肉は食べるな
杉友子・著 幻冬舎
 
 日本人に肉は合わない

 日本人が元来食べてきたもの、それはごはんを中心とした一汁一菜でした。一汁の「汁」はみそ汁のことで、一菜の「菜」は煮物や和え物などの野菜料理のことをいいます。
 敗戦後、西洋の栄養学がいきなり入って来て、「肉を食べろ」「卵を食べろ」「牛乳を飲め」の大号令のもと、多くの国民がタンパク質至上主義に洗脳されてしまいました。
 その結果、生活習慣病が増えてきたことはすでに述べましたが、いまも「タンパク質は身体にいいものだ」と信じて疑わない人は多いと思います。
 この本を読んでいるあなたも、「だって、タンパク質が身体の細胞をつくるんじゃないの?」と思っていることでしょう。
 ところが、ちがうのです。
 たとえば肉というのは、実は、お腹のなかで大変な悪さをします。
西洋人はもともと狩猟民族で肉を食べていたため腸が短く、肉は消化されると、すぐに体外に排出されますが、日本人は農耕民族で穀物菜食をしていたため腸が長く、消化に時間がかかります。
 
そのため、肉のカスが腸内に長く残り、腐敗してしまうのです。
 そして、さまざまな毒素が発生し、血液が汚された結果、内臓や細胞の機能がうまく働かなくなり、炎症を起こしてしまいます。その炎症が細胞のガン化なのです。
 
肉にかぎらず、卵や牛乳などの動物性タンパク質はみな同じような作用があり、腸内環境を悪化させて、毒素を発生します。
 それが血液を汚し、全身をめぐることによってガンだけでなく、さまざまな病気を次々と引き起こします。
 それは「腐る」という字にも表れています。内臓を意味する「府」という字のなかに「肉」という字を書くと「腐る」になるでしょう? 昔の人は肉がお腹のなかでどういう作用をするか、よくわかっていたんだね。
 
日本人に便秘症の人が多いのも、肉を食べる生活をしているからです。腸のなかで腐ったものが宿便となって詰まり、ぜん動運動ができなくなって便秘になっています。
 いま国内で飼育されている豚や牛、鶏などの家畜のほとんどは、成長ホルモン剤や抗生物質といった添加物が入った合成飼料で育てられています。短期間で無理やり大きく育てるために、不健康な家畜が量産されているのです。
 そんな化学物質をたっぷり含んだ肉が身体にいいと思いますか? いいわけないでしょう。
 昔のように植物を飼料にし、自由に動き回れる環境で育てられた豚や牛や鶏なら、いざ知らず、不自然に育った家畜は人間にとってよいものではありません。
 たとえ健康的に育てられた家畜の肉であっても、前述したように日本人には適していない食べ物なのです。
 日本人には、日本人に適した食事があるのです。そのことを忘れないでほしいと思います。

 
肉を食べると長生きできない

 日本人の腸は長くて肉食に適していないと書きましたが、腸が短い西洋人にとっても、肉食はスタミナになるどころか、短命を招く原因になってしまいます。それは歴史が証明しています。これは第一次世界大戦中のデンマークでの出来事です。
 戦争のため海上が封鎖され、外国から食糧を輸入できなくなってしまったのです。否応なく自給自足体制を取らざるをえませんでした。このとき、食糧大臣となったのが栄養学者のヒンドヘーデという人で、国内の家畜をすべて殺してしまったのです。家畜に与える穀物がなくなったのが理由でした。
 実は、ヒンドヘーデは過去にさまざまな食事パターンを自分で実践したことがあり、菜食中心の食事が理想的だと確信していたのです。そこで、肉食に頼らなくても人間は健康的に生きていけると判断し、家畜を殺してしまったわけです。
 その結果、どうなったかというと、第二次世界大戦の年と翌年の2年間の国民の死亡率がグンと減ったのです。さらに、病気になる人が減少し、国民全体の健康状態がとてもよくなったそうです。
 一方、ドイツでは、現代栄養学の提唱者ともいうべき栄養学者ルブナーが、「スタミナをつけるためには肉食がいい、野菜ばかり食べていたら戦争に負けてしまう」と肉食を奨励しました。その結果、スタミナがつくどころか病人が増え、亡くなる人が急増してしまったのです。結局、ドイツは戦争に負けてしまったのですが、ルブナーが家畜に野菜を与え、人間に肉を食べさせたから敗戦国になってしまったのだと批判する人もいたそうです(『クスリをいっさい使わないで病気を治す本』森下敬一著、三笠貴房、参照)。
 このように肉を食べると長生きできないことは、歴史が証明しています。それでもまだ肉食を続けますか?
 にくにくしいという言葉があるように、
肉食の人は短気でケンカ早い人が多く、トラブルを起こしがちです。肉好きの人はガンや心臓病などの循環器系の病氣で倒れることが多いなど、日本人の有病率が、肉が身体に悪いことを証明しているのです。
 
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