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 太神の布告
岡本天明・著  橋爪一衛・監修
コスモ・テン・パブリケーション
 
 
 霊界の深相

 
世界中が霊かかりとなると申してあるのは今のことであるぞ。かかりている世界自身わからなくなっているぞ。サニワ(審神)せねばならん。サニワの方法書き知らすぞ。世界を、日本を、自分をサニワせねばならん。目に見える所からの通信は高度のものほど肉体には感応が弱くなり、暗示的となるものであるぞ。ドタンバタン、大声でどなり散らすのは下の下。神もフトマニに従わねばならん。順を乱すわけにはまいらん。
 高度の霊が直ちに肉体人に感応することはなく、それぞれの段階を経て感応するのであることを忘れてはならんぞ。下級霊は現実界と紙一重の所に住んでいるのであるから、その感応は極めて強く、いかにもおもしろく人民の目に映るものであるぞ。高度のものは、その人民のミタマの如何によって、それと同一波長の神霊に伝達され、その神霊の感応によって表現されるのであるぞ。特別の使命を持つ天使は、最下級の霊界まで降って来て、人民に特別な通信をなし、指示することもあるぞ。また天使の霊が母体に宿り、人民として生まれてくることもあるぞ。末世にはこの種の降誕人がたくさんあるぞ。

 幽界は本来はないものであるが、人民の地獄的想念が生み出したものであるぞ。
 幽界は人間界と最も深い関係にあり、初期の霊かかりのほとんどはこの幽界からの感応によることを忘れるでないぞ。霊かかりの動作をよく見極めればすぐわかる。
高ぶったり、威張ったり、命令したり、断言したり、高度の神名を名乗ったりするのは必ず下級霊であるぞ。インチキ霊であるぞ。インチキ霊にかかるなよ。たとえ神の言葉でもなおサニワせよと申してあろう。
 迷信であってもそれを信ずる人が多くなれば、信ずる想念によって実体化し、有力な幽界の一部をつくり出すことがあるから気をつけておくぞ。なき筈のものを生み出し、それがまた地上界に反映してくるのであるから心してくだされよ。今の人民の九分九厘は幽界とのつながりを持つ。胸に手を当ててよくよく自分をサニワせよ。
 霊的知識は、神示や神典類によって、また体験によって養われ、高度な参考書も参考になるものぞ。科学を馬鹿にしてはならん。
幽界の霊であっても高度のものとなれば、神界の高級神霊と区別することが難しいぞ。初歩のサニワの誤りやすいところであり、また霊視するものの誤りやすいところ。注意しなければならん。
 たとえば霊光のごときものも強く、なかなかサニワできないぞ。仙人と申すものはいかに高度なものであっても、それは幽界に属す。仙人界には戒律があるからぞ。神界には戒律なし。戒律ある宗教は亡びる。
まことの宗教には戒律はないぞ。しかし、神界にも仙人的存在はあるぞ。
 竜体をもつ霊は神界にも幽界にもあるぞ。竜体であるからと申して神界に属すると早合点ならん。霊界に住むものは多くの場合、自分の住む霊界以外のことは知らない。その霊界がすべての霊界であるがごとく思うものであるぞ。自分の住む霊界のことはだいたい見当がつくのであるなれど、段階が異なってくると判らなくなるのであるぞ。他の霊界は霊自身のもつ感覚の対象とならないからである。
 人民界のことをよく知っている霊は、人民界を去って間もない霊か、地上に長く住んでいた動物霊が人民に憑依していた霊であるぞ。特別な使命をもつ天使は別として、人霊以外の霊で人民に憑依するのは、日本では天狗風(てき)、仙人風、狐風、狸風、猫風などが大部分であるから気をつけておくぞ。
 
先祖霊に化けて何かを企てる動物霊が多いから注意せよ。動物霊がなぜ祖先のことを知っているかと申せば、その憑依の対象となる人間の肉体の霊の知っていることを、直ちに知り得るからである。動物霊が人間の言葉を使うことは腑に落ちないと申すものがたくさんあるなれど、よく考えてみよ。たとえば他人の家に入って、そこにある道具類をそのまま使用するのと同じ道理じゃ。動物霊でも他の霊でも、人間に感応したならば、その人間の持つ言葉をある程度使いこなせるものであるぞ。ゆえに日本人に感応すれば日本語、米人なれば英語を語るのであるぞ。

 幽界霊も時により正しく善なることを申すなれど、それはただ申すだけであるぞ。悪人が口先で善を語るようなものであるぞ。よいことを語ったとて直ちに善神と思ってはならん。よい言葉ならば、たとえ悪神が語ってもよいではないかと申すものもあるなれど、それは理屈じゃ。甘ければ砂糖でなくサッカリンでもよいではないかと申すことぞ。真の善言真語は「心・言・行」一致であるから直ちに力する。言葉の上のみ同一であっても、「心・言・行」が一致しておらぬと力せぬ。偽りの言葉は、落ち着いて聞けばすぐ判るぞ。同じ「はい」と言う返事でも、不満をもつ時と喜びの時では違うであろうがな。
われは天照大神なり、などと名乗る霊にロクなものないぞ。大言壮語する人民は眉唾もの。
 
 
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