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生きること

難波 茜
 
西宮市立浜脇小学校 6年生
  
「人間85年生きるとしても日数に直すと3万日くらいしかないんよ」
「案外少ないんやなぁ」
  最近、母とこんな会話を交わしました。案外少ないものです、人生って。
  それでもみんながみんな85年生きることができるわけではありません。病気や事故で若いときに命をおとしてしまうことだってあります。人生が短くても長くてもいい人生だったなぁと思えることが一番大切だと思います。3万日生きても、3万日の間に楽をすることばかり考えて、自分の悪い心がはたらいて何人もの人をだましたり、物を盗んだりしたら、せっかくの人生も台無しです。いい人生とは言えないでしょう。
  私が考えるいい人生は、なんでも一生けん命取り組む事だと思います。私達小学生だったら、一生けん命勉強する、一生けん命遊ぶ。大人になったら、一生けん命仕事するなどです。
  今年のオリンピックもそうです。メダルをもらう事が出来た人も出来なかった人も、すごくがんばっていてかっこよかったです。一生けん命やっている姿が素敵で、感動しました。「私もがんばろう」という気にさせてくれました。一生けん命やっているとそれを理解してくれる人がきっと現れます。達成感も味わえるので、やりがいも出てきます。そして、それらの経験は何かに負けそうになった時に、味方になってくれる事でしょう。
  毎年夏は来るけれど、私の6年生の夏はもう二度と来ません。でもだからこそ、1日1日を大切に生きていかなければならないのです。
  私は来年中学生になります。他の学校の人と一緒になるので、友達はたくさんできるかとか、勉強についていけるかどうかなど、不安がいっぱいあります。でも、一生けん命やっていればもの事は良い方向に進んで行くと思うので、その事を信じて、がんばっていきたいと思います。

 
いのちを、ありがとう』 (クレリ20周年記念作文 入選作品集)より