生命の輪

「二十日鼠」――青春
二十日鼠は手当たりしだいに食べては排泄し、活発で、悪たれて、いつも先を争っている。

「熊」――朱夏
熊はとてものんびり屋で、冬眠が好き。青春をふり返り、あたりを駆けまわる二十日鼠をみてクスクス笑っている。

「野牛」――白秋
野牛は平原をぶらつくのが好き。余裕たっぷりに人生を回顧し、重荷をおろして鷲になる日を待ち望んでいる。

「鷲」――玄冬
鷲ははるか天空を飛翔するのが好き。
下界の人たちをみおろすためではなく、天空をみなさいと励ますために。