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 縄文宇宙文明の謎
太古日本の世界王朝と超古代核戦争の真相 
高橋良典・著  日本文芸社
 
 ついに始まった、恐るべき縄文文明の再評価

 いまの教科書によれば、縄文時代の人間は毛皮をまとった狩猟・採集民族だということになっており、縄文時代に現在の日本とほとんど変わらない巨大な国家があった可能性については、ひと言もふれられていない。
 およそ国家といえるものは、大和朝廷が日本の各地に大規模な古墳を造りはじめた紀元4〜5世紀に初めて生まれたものであって、それ以前の日本には邪馬台国の女王・卑弥呼が君臨した女王国の30カ国と、その女王国連合に属さない狗奴(くな)国ほかの70余国があったという程度で、3世紀以前の日本は、村落規模の小さな集落がようやく誕生しはじめた、原始的な段階にあったと説かれている。
 しかし、つい最近、青森県の三内丸山で発見された遺跡や、栃木県の小山市郊外で見つかった寺野東遺跡などの規模をみれば、それらの遺跡が、数百人程度の縄文集落の人間の手になったものでないことははっきりしている。
 石川県の真脇遺跡やチカモリ遺跡で見つかった縄文家屋の柱の太さは1メートルもあり、それより千年以上あとにつくられた奈良県東大寺の大黒柱よりはるかに大きい。
 秋田県の能代市郊外にある杉沢台遺跡の縄文家屋は、長径31メートル、短径8メートルという、それこそ現代人の一般住宅をはるかに超える巨大な楕円形家屋だ。
 そしてこのような縄文家屋に住んでいた当時の人々が、どれほど高度で洗練された生活をしていたかは、福井県の鳥浜遺跡から出土した漆塗りの櫛(略)を見ていただければわかるだろう。
 この櫛は、想像力に乏しい学者によれば、たんに女性が頭につけたヘンテコな飾りものにすぎない。が、これはいまから三千年前にエジプトのカルナックに都を定めて地中海・アフリカ世界を中心に世界を治めたエジプト・テーベ王朝(いわゆる第一八王朝)の女王が身につけていた櫛と同じものなのだ。
 このようなすばらしい櫛が出土した福井県の鳥浜遺跡からは、西アフリカのナイジェリアやガーナでしか自生しない“ひょうたん”の種子が大量に出土している。また、アフリカと日本のちょうど中間にあるインドが原産地の“緑豆”の種子もたくさん見つかっている。
 これらの事実は、いまから三千年以上前の日本人がインドやアフリカと密接なつながりをもっていたことを示しているだけでなく、紀元前10世紀から前8世紀にかけて栄えたエジプト・テーベ王朝ゆかりの人物がインド経由で日本にやって来たことをも意味している。
 エジプトのセン・ネジェム王の墓には左図(略)のように特徴的な船の壁画が描かれているが、これとまったく同じ船の絵が九州の珍敷塚(めずらしづか)古墳の壁画にもある。
 このように特徴的な船は“ゴンドラ”と呼ばれ、エジプト・テーベ文明の広がりとともに世界各地に伝播していったことは、すでにイギリスの高名なエジプト学者であるエリオット・スミスが証明ずみだ。
 そして実際に、日本の大阪湾に面する縄文時代の港の跡から古代エジプトの“ゴンドラ”と同じものが出土したり、鳥浜遺跡がある福井県・若狭湾の別の遺跡から出土した弥生の銅鐸にも“ゴンドラ”が描かれている。
 奈良県清水屋遺跡(天理市)出土の土器に描かれた古代の船(前頁)が外洋航海に耐えられる大型のゴンドラ船であったことは、新聞報道などですでに周知の事実だ。
 縄文時代の日本人がこのような船に乗って世界各地をかけめぐっていたことは、ようやく最近認められはじめてきたが、当時の日本人の生活ぶりが現代とさほど変わらない高度なものであったことは、いまも相変わらず知られていない。
 が、山梨県の釈迦堂遺跡からは当時の人々が使った水晶製のスプーンが出ているし、茨城県の椎塚貝塚からは上図のようにみごとな急須が出土している。長野県から新潟県、そして北陸地方にかけては芸術的に洗練された“火焔土器”が出ているし、青森県の是川遺跡からも現代と変わらない漆塗りの製品が大量に見つかっている。
 縄文時代の八ヶ岳(長野県・山梨県)一体には、それこそ何十万人もの人が住み、“パン”を食べたり、“蒸し物”を食べていたことが、この地域から出土した土器によって確かめられている。 当時の縄文人が現代人と同じような骨格を持ち、結構虫歯も多かったことは、いまと同じように食生活が豊かであったばかりでなく、現代人と同じような病気に悩まされていたことも示している。

 ★なわ・ふみひとのコメント★
 
縄文時代が現代と変わらぬような高度な文明を持っていたことについては、最近の史跡の分析等から明らかになりつつあります。紀元前の縄文人は世界的な規模で活躍したと見られ、しかも“空飛ぶ乗り物”に乗って世界各地を飛び回っていたとも考えられる、と著者は分析しています。日本の縄文土偶と同じものが、メソポタミアをはじめ黒海の西部からカスピ海の東部・南部にかけての地域でも出土しているのです。さらにこの本では、これまで西洋や中国の学者によって組み立てられてきた紀元前の世界史がほとんど虚構であるという分析もされています。古代史の入門編として興味の尽きない本です。
 
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