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 人生の意味
 キャロル・アドリエンヌ・著 住友進・訳
主婦の友社
 
 ゆだねるということ

 あなたの意思を神にゆだねてください。結果は神に任せることです。ゆだねることは、人生の目的を見つけだすためにぜひとも必要です。特別に意識することはないかもしれませんが、すでにあなたにはゆだねる経験をしたことがあるかもしれません。目標(または意思)を掲げても、それを達成する日付とか手段を決めていないのなら、それも意識的にゆだねたことになるのです。
 例をひとつ挙げておきます。「庭師になって、素晴らしい庭園をつくりたい」というのがあなたの目標だったとしましょう。そう宣言したら、自分の目標に向かって活動を開始するため、自分にできる手段をすべて実行に移すのがあなたの務めです。庭園の設計者としての仕事や訓練を徹底的に行なっているとき、自分の頭に浮かんできたアイデアは必ず実行に移さなくてはなりません。たとえば、「新しい家を購入した人をたくさん知っている建設業者のいとこに電話をすべきだ」と思ったら、さっそく実行するのです。
 そして、目的達成の力になってくれる人物との出会いをつくってくれるシンクロニシティが起こるのを、期待しながら待つことです。以上の作業をきちんと実行しているときは、目標がどれだけ早く達成できるか、といった点にこだわるのは禁物です。
 庭園を設計する場所とか方法に関する情報が手に入ったが、その情報を利用すれば最初に決めた目標とは達う結果がでてくるように思えたとしましょう。でも、そんなことを気にする必要はまったくありません。どうやったら最終目標が達成できるのかわからなくても、庭づくりに対する自分の情熱をしっかりと確認し、そこに意識を集中してください。ゆだねるという行為には忍耐が要求されます。言ってみれば、それは神(宇宙)があなたの意思に耳を傾け、その意思を実現してくれる人物、場所、出来事を人生に引き寄せてくれることを信じる行為なのです。
 ゆだねるとは、自分ひとりの力で人生を動かせるわけではないことに気づくことでもあります。いつも自分ひとりの力でなんとかしようと思っている人には、ゆだねることは不安であり、苦痛をともなうものかもしれません。しかし、自分の意思をより高次の意思(神や宇宙など)にゆだねれば、自我が抱く計画よりずっと深い意味をもつ信号に自分が従っていることが理解できるようになります。
 ゆだねる気持ちになれるのは、ひとつすごいことをやってやろうと自意識過剰になっているときではなく、人生に深く関与することに意識を集中しているときなのです。ゆだねることで重要な情報にも気づくようになるでしょう。そして、あなたの頭に浮かんでくるイメージや意思は、最初予想していたのとは異なる場所にあなたを導いていくかもしれません。
 人々の多くが「人生は競争であり、富の分量はかぎられているのだから、欲しいものはすべて自分の力で戦い取らなくてはならない」と考えています。しかし、このような信念にがんじがらめになっていると、事態に変化が起こってもうまく対応できなくなってしまいます。
 私たちは、「苦労なくして得るものはない」ということわざを何度も耳にして育ってきました。現代社会では、目的を見つけだすためには、自分の今後の行動をコントロールして、計画を立て、それを厳格に守っていかなくてはならないと教えています。しかし、私たちが望んでいる方向に道が開かれていくのは、そういうことに神経質になるのをやめた瞬間が多いものです。
 事態の進展を無理やり早くしようとか、自分の進歩の度合いを焦って判断しようとするのは控えましょう。「目的どおり進行している」かどうかにこだわらず、毎日、自分が関心を抱いていることに意識を集中してください。自分は人生の目的に向かって歩いていけると信じることです。ゆだねることで、あなたのもとに次々と届けられるポジティブな流れをすべて受け取ってください。
 
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