水に書いた文字、砂に書いた文字、岩に書いた文字 
 
 私たちが、ある一つの思いを持ち続けることは好ましいことではないようです。人を憎んだり、恨みに思ったりする気持ちを持ち続けると、体調を壊したり、運勢を悪くしたりするという説もあります。心に思いを刻むことを文字を書くことに例えたのが、見出しの言葉です。
 「水に書いた文字」は書くそばから消えて行きます。腹を立てても数分後にはケロッと忘れてしまう状態です。
 「砂に書いた文字」とは、風が吹けば文字も消えてしまうように、夜寝るまでに忘れることを言います。寝るまでには、その日に腹の立つ原因となった対象を許してしまうことです。
 最後の「岩に書いた文字」は、いつまでも恨み続ける状態を表しています。その恨みの気持ちは、結局は自分のところに返ってきて、自分の運勢や健康を害していくことになります。「あいつは絶対に許さない」と歯を食いしばって言う人は要注意です。腹を立てても、人を憎むのでなく、少なくとも夜寝るまでには、恨みの気持ちをなくしておくことが大切だということです。
 ちなみにこれは仏教の聖典に出てくるたとえで、お釈迦様の教えと言われているものです。
 
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