フツーの人が書いた黙示録T

フツーの人が書いた黙示録 
火宅編

現代社会の行き詰まり現象を直視しましょう


 
地球はいま病める星になってしまった

 現在の資本主義社会においては、お金のある国、お金のある人は物質的に満たされ、少なくとも食べ物に不自由することはありません。逆にお金のない国、お金のない人は、毎日の食べ物を確実に手に入れることができないために餓死したり、栄養失調に陥っておびただしい数の人々が死線をさまよっているのです。ユニセフや赤十字などによって一時的に救われる人の数は、飢餓に直面している人たちの極一部にしか過ぎません。
 お金のない国は治安が乱れ、国のまとまりがとれないために、ますますお金を手に入れる力を失ってしまいます。てっとり早くお金を手に入れる手段としては、その国にある天然資源を売ることです。しかし、石油やウランなどの天然資源が豊富に埋蔵された国は大国からねらわれ、混乱させられて、結局はアフガニスタンやイラクのように貧しい国にされてしまいます。
 そのような地下資源のない国は、土地を提供したり、森林資源を切り売りして当座のお金を手に入れ、食糧をはじめとする必要物資を手に入れています。しかしながら、そのことによって地球の環境破壊が進み、気象にも異変が生じて、大洪水や大地震が頻発するようになりました。
 まさに、地球はいま病める星になってしまったのです。その病気の原因を作り出した人類には、この地球を元気な星に戻す責任はありますが、能力は備わっていません。ごく限られた、選ばれた人間だけが、世界中の地下に密かに作られている都市に移住して、これから始まる地球の異変から身を守ろうとしています。

 
ゲームに興じる“豊かな国”の国民 [TOP]

 食べることに不自由をしない国の人々は、毎日ゲームを楽しんで、仕事の疲れを癒しています。ゲームとは、テレビを通して運ばれてくるスポーツニュースのことです。オリンピックやサッカーのワールドカップ、あるいはわが国であればプロ野球などのスポーツは、人類が大変な危機に直面していることなど気にしないように、人の心を幻惑しているのです。少なくとも、世界にはこの時点で食べ物が手に入らずに餓死していく子供たちがたくさんいること、またそのような幼い命に母乳さえも与えることができずに心を痛めている母親がたくさんいることなど、考えなくてもいいように仕向けてくれるのです。はたして豊かな国の住民には関係のないことでしょうか。いや、豊かなはずのわが国においても、最近はホームレスといわれる人の数が増えており、また生活に行きづまって自殺する人の数も増え続けています。
 日本には「明日は我が身」という戒めの言葉がありますが、日本人はこれから先も食糧に不自由する事態に直面する心配はないでしょうか。食べ物への感謝の気持ちを忘れ、飽食にならされた国民は、またいつか涙を流しながら食べ物を口に入れる事態を経験することになるような気がします。その引き金となるのは、近い将来にわが国を襲うと思われる天災と、それと連動してスタートする経済の混乱であろうと思われます。そしてその混乱は世界に波及し、一大パニックとなることでしょう。そのことは、わが国の予言書のなかにもしっかりと述べられているのです。

 
世界の人口は10億人が限度?[TOP]

 現代の人類社会には既に寿命が来ています。今のまま進めば、つまり世界の国々がこれまでのように経済の成長を目指し、資源の消費を続けていけば、あと10年もしないうちに大きなパニックを経験することになるでしょう。
 そのような事態はもはや避けることができないと思いますが、パニックの内容は国によって、また人によっていろいろなパターンが考えられます。しかし、基本的には食糧をはじめとする生活物資をめぐっての国と国、人と人との争いということになりますから、経済戦争を皮切りに、いずれは血を流す戦争に発展する可能性も高いと思われます。その戦争を避けるために国連などの国際機関がうまく機能するでしょうか。機能させるには、各国のエゴを調整するだけの強力な力が必要となります。
 世界を陰で動かしていると言われているイルミナティやフリーメーソン、300人委員会などに操られた大国でつくる組織が、人類をコンピューターで個人ごとに管理し、食糧などの分配をコントロールすることになれば、悲惨な戦争は避けられるかもしれません。
 しかし、その選択肢といえども、世界70億の人間をすべて救済することは不可能です。すでになんらかのシミュレーションはされていると思いますが、伝え聞くところによりますと、少なくとも現人類の半分以上は余剰人員で、理想としては10億人程度を残して、他の人間は死んでもらうほうが地球にとってもいいと考えられているようです。
 食糧の供給がコントロールされることになれば、それを支給する側が生殺与奪の権利を得るわけですから、人口の調整も簡単にできることでしょう。現在でも、「経済力」というパワーが自動的に人口調整を行なっているのです。すべてがニュースになっているわけではありませんが、世界で毎日膨大な数の餓死者、あるいは飢餓からくる病気で亡くなる人が出ているのは事実です。
 幸い、わが国はこれまで世界トップレベルの経済成長を遂げたおかげで、世界中から食糧を輸入し、食卓に並べることができています。歓楽街から毎日出される残飯の量は、世界の貧しい国々で飢餓に苦しむ人たちを十分に救えるだけのカロリー量だと言われています。
 しかし、この国も間違いなく食糧不足に苦しむ事態を迎えるでしょう。食糧自給率の恐ろしいまでの低さがそれを予感させてくれます。

 人類はいま「火宅の人」の状態にいる  [TOP]

 かつてない頻度で発生する天変地異など地球の異変、国民の幸せを考えなくなった各国の政治体制、頻発する紛争やテロ、食糧やエネルギー資源をめぐる争い、マネーゲーム化した世界経済、地球レベルで悪化する一方の環境問題、‥‥などなど、どこから見てもこれから先の人類の未来に希望の世界が描けないばかりか、かなり早い時点で連鎖的なカタストロフィー(破局)が訪れそうな情勢です。
 しかし、世界はそのような深刻な状況から目をそらせて、オリンピックやサッカーのワールドカップなどの刹那的なスポーツゲームに興じています。まさに、「銃口に首を突っ込んで、世界が笑っている」のです。私は今日の危機の本質はここにあると思っています。楽観的すぎるというよりも、直面している問題の深刻さを認識していないということです。
 特に、世界トップレベルの物質的な繁栄を極めたわが国においてこの傾向は著しいといえます。まるで法華経の中に出てくる「火宅の人」の趣があります。周りが火の海になりつつあるというのに、未だに古い価値観にしがみつき、広がる火の手を消す意欲もない‥‥というより、なぜ火が燃え広がっているのか、その原因がわからないから、消し方もわからないのです。
 せめて自分だけでも火傷をしないようにと、首をすくめ、身をかがめるのが精いっぱいという感じです。そのうち誰かが火を消してくれるだろう、それまでは今の生活をエンジョイしておこう、という考えかもしれません。しかし、最も火の近くにいる人から、既につぎつぎと犠牲者が出始めているのです。
 私の結論から先に言っておきましょう。この火はひとりでに消えることはありません。これからある日突然火勢が強くなるでしょう。この火から身を守るためには、私たち一人ひとりが“あること”に気づく必要があります。そして、火を消すのでなく、この燃え尽きようとしている家から、自分の足で外に出ていかなくてはならないのです。火は私たちにそれを促しているのです。

 
地球は自らの病を癒している  [TOP]

 近年、多発するようになった地震や洪水など地球の異常気象も、宇宙的視点から見れば、地球が病気を癒し、輝ける星になるためのプロセスということができます。人間の病気と同じで、体内にある病気の原因を退治するために症状が出ているのです。それは、人類に何かを気づかせようとする働きとも言えます。
 今日、人類を混迷の縁に追いつめている経済面と地球環境面の変化は、すべて人間の心(集合無意識)の反映です。これからも、天災、人災(戦争、内乱、テロ、大事故)、未知の病、など、地球が健康体に生まれ変わるために必要な出来事が次々に起こってくることでしょう。一見悲惨な姿に見えますが、それらはすべて宇宙の秩序の中で進行していくドラマなのです。別の言葉で言えば、「地球と人類の進化のために必要なステップ(しかも、最終ステップ)」ということになります。
 地球が悲惨な姿を呈しつつあることで、この宇宙を秩序正しく運行しているスーパーパワー(法則=神)が、こと地球に関してだけは失敗をした、などと考えることは人類の浅知恵、または傲慢さの表れです。人類の進化のために必要なことが、もっとも効果的に仕組まれていると考えるべきでしょう。

 
これから地球と人類の一大進化が始まる  [TOP]

 これから現人類は物質主義と科学万能主義を反省させられることになります。現代の科学と経済学は人間の慢心(または無知)が作り出したバベルの塔であり、その象徴となっています。しかし、これも大局的に見れば、物質的繁栄を追求したことが間違いだったということではなく、進化のために必要な教材であったということです。いま、ある意味では地球が悲鳴を上げ、人間本位社会の歪みが吹き出しています。しかし、これは病気の症状と同じです。人類の意識が作り出した地球の病気が全快するために、経過しなくてはならないステップなのです。全快した地球は、よたよたした哀れな姿ではなく、光り輝く健康体となります。その地球に住むことのできる人間も、新しい意識に進化した新人類です。
 まもなく地球と人類、そしてこの地球上のすべての生き物、物質が丸ごと一大進化の時を迎えます。今はそのための産みの苦しみをしていると思ってよいでしょう。まず、経済のカタストロフィーに始まり、戦争、病気、食糧難、天変地異など、人類はこれからさまざまな「産みの苦しみ現象」を実体験することになります。しかし、苦しみの程度は人の心の状態によって違ってきます。エゴの強い人、気づきの少ない人ほど、大きな苦しみを味わうことになるでしょう。日月神示などの予言の示すところによると、その苦しみは「先に死んだ人をうらやましく思うほど」であるといいます。

 
アメリカ社会の肉食文化が地球を滅ぼす  [TOP]

 日本の社会は戦後完璧に西欧化、とりわけアメリカナイズされてきました。アメリカナイズとは、人間を家畜化することです。アメリカのマスコミがある勢力のコントロール下にあることは、アメリカ国内でもよく知られた事実です。ケネディ暗殺の犯人像を追求した多数の記者が、次々と不審な死を遂げたと言われています。少なくともアメリカ国内のマスコミ関係者の間ではそう信じられていて、その後は誰も真実を暴こうとはしなくなりました。
 アメリカの畜産業の現状はどうでしょうか。『脱牛肉文明への挑戦』によると、肉食文化がアメリカを病人の国、犯罪者の国、畜生の国にしたといいます。日本が今猛然とその後を追随しているのです。『肉食が地球を滅ぼす』(中村三郎・著)という本によると、肉食は地球環境破壊と食糧危機を助長していると書かれています。
 アメリカ社会の特徴といえば、大量消費(使い捨て)、スポーツ(競争心を煽り、強いもの勝ち)、成功物語(お金万能、一獲千金の夢、お金持ちが偉いという思想)です。弱肉強食で、法に触れなければ手段を選ばないというのがアメリカンドリームを作り上げる要素なのです。世界一豊かな国と言われながら、貧富の差が激しく、都市部におけるホームレスの数が最も多い国でもあります。麻薬愛用者も多く、また銃による凶悪犯罪も後を絶ちません。

 
日本の崩壊も止められない段階に  [TOP]

 日本の崩壊も既に始まっています。西欧を見習った民主主義の定着と、特に戦後の占領軍による教育改革によって、家庭では、権威(中心)が男性(年長者)から女性(子供)へと移り、子供は過保護によって堕落し、非人間化しました。教育の場では、権利主義教育を受けた世代が教育者となり、まともに指導ができず、子供のますますの退化現象が進んでいます。今後、生徒の非行化はさらに加速されることでしょう。
 誤った教育の結果生まれたものは、全体利益を省みない社会風潮です。戦後の貧しさからの脱却という事情があったにせよ、物質的に豊かになることが社会的な成功の姿として尊重されるようになり、モノを手に入れる手段としてのお金が最大の価値ある存在となりました。
 お金を稼ぐことが働く目的と化した社会風潮によって、経済は発展し、物質的に豊かな国という意味では世界でもトップレベルになりましたが、そのことで社会全体がお金に牛耳られる構造になってしまいました。
 挙げ句の果ては、働いてお金を稼ぐより、株や土地、仮想通貨などに投資して、手っ取り早くお金を増やすことにうつつを抜かす国民になってしまったのです。
 このように、日本のもっていた素晴らしいものがすべて破壊されつつあります。民主主義の悪弊が噴出しているのです。だれも責任をとらない世界。スポーツ好き、旅行好き、ブランド商品好き、病院好きの日本人。銃口に首を突っ込んで笑っている姿です。欧米のライフスタイルを真似ることによって、日本人のもつ素晴らしさをすべて失いつつあります。早く目を覚まさなくては‥‥。でも、もうこの流れを止めるのは無理かもしれません。

 
黙示録の時代がやってきた  [TOP]

 現人類社会が破局に向かっていると見られる徴候は至るところにあります。深刻な地球環境問題や最近の異常気象、世界各地で頻発する地震や洪水などの天災、さらにはテロや戦乱が、この人類社会の破局を予感させます。
 人類社会の破局は「終末」という表現で古くから預言されています。中でも有名なのは聖書の預言ですが、我が国にも『大本神諭』や『日月神示』など「世の立て替え・立て直し」を予言する書があります。
 今日の政治の混乱や経済の停滞、人心の荒廃などを目の当たりにしますと、このままの延長線上に希望溢れる未来を夢見ることが難しい社会情勢であることには異論はないと思います。まさに聖書に書かれている黙示録の時代の到来と言えます。
 このような状況のなかで、世の終わりを預言する情報に触れた人々はどのような態度をとるでしょうか。

 いま時間がスピードアップしている  [TOP]

 私たちはいま、時間の川を舟(地球)に乗って下っています。「地球の次元アップ」という滝が近づきつつあります。滝に近づくにつれ、流れが速くなっていくように、いま時間の流れがますます速くなっているように感じませんか?
 アメリカのテレス・マッケンナという科学者によると、現実に時間は短縮されているらしく、計算すると現在は1日が16時間ぐらいしかないそうです。そして近い将来、時間がゼロ・ポイントを迎えるといいます。
 確かに私たちの周辺でも、「最近、時間の経つのが速い」とつぶやく人が多くなっています。そのことがどんな現象を引き起こすのかについて納得のいく説明はされていませんが、私は人間の脳の働きが速くなっていくのではないかと見ています。
 今、普通の人の脳は本来持っている機能の3%程度しか使われていないそうです。天才といわれる人でも10%に満たないとか。しかも、残りの部分は機能しないように封印されているとも言われます。もし、何かのきっかけでその脳が20%〜30%と活性化されれば、人間はとてつもない超能力を発揮するようになるかもしれません。
 最近、「速読」だとか「速聴」によって脳の活性化をはかるというCD等が売り出されていますが、これらも時間のスピードアップと関係があると思われます。人間の脳の封印が解かれ、超能力者がつぎつぎに現れてくる時代を迎えているような気がするのです。このように、時間のスピードアップと人間の進化には深い関係があると思うのです。

 銃口に首を突っ込んで、世界が笑っている  [TOP]

 この見出しの文章は、私が高校1年生のとき(1962年)学級文集用に書いたものです。当時は東西冷戦の時代で、キューバ危機などがマスコミをにぎわせていました。その後、ソ連が崩壊し、アメリカ1国が圧倒的な軍事力を持ったことによって、当面の世界大戦の危機は遠ざかったように見えます。しかしながら、核兵器そのものはなくなったのではなく、むしろ管理がずさんになってテロリストの手にも渡っているのではないかとさえ言われています。
 そのため、局地的な戦争において核兵器が使用される危険性は高まっているのです。人類はいまなお銃口に首を突っ込んだままです。平和ぼけした日本人の多くはテレビでスポーツやバラエティ番組を見て笑ってはいますが‥‥。
 しかし、私がいま「銃口」と思っている内容は当時とはずいぶん変わってきています。それは一口に言えば地球環境問題です。世界の権力の中枢に位置する人たちは、既に現在の地球環境が回復不可能なレベルにまで破壊されていることを知っていると言われています。しかし、そのことを一般の人が知ると文字どおりのパニックになりますから、巧妙に情報操作をしているようです。
 私が、一般に出回っている情報に基づいて個人的に分析しても、もう地球の自然環境はずたずたに破壊され、そして今もなお破壊され続けているということです。大気、水、土壌、森林資源、‥‥そのどれをとってみても、現在の状態がどうなっているかを知れば、楽観的な未来は描くことができません。もはや、「持続可能な(sustainable)状態」などあり得ないのです。
 人口増による食糧問題も大変深刻です。原子力発電所から排出される放射能廃棄物はどのように処理されるのでしょうか。地球上から急速に姿を消しつつある何万種の生き物と、そのことによって変わりつつある生態系の問題も、私たちの予測を超えた事態を生み出すことになるはずです。
 いま直面している事態を冷静に分析できる目をもつ人間から見れば、「のんきに笑ってる場合ですか?」と言いたくなるでしょう。もちろん、「そんなことを知ったところで、どうしようもないだろう?」と居直っている人、諦めている人に対しては、「お好きにどうぞ」と申しあげるしかありません。
 また、「人類の英知でどうにかなるはずだ」という超楽観、というよりノー天気な人にも申しあげることはありません。ただ、事態はすべての人の目の前で起こります。人類は無知のまま“ゆで蛙”のように滅びの道をたどるのか、それとも気づきを得て芋虫から蝶に羽化するのか、いまその重要な岐路に立たされているというのが私の認識です。

(つづく)
 
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