あらゆる人生は法則の下に作用する
地上には不変の霊的法則があることを知りなさい。まず第一に、似たものは似たものを生むということ。あなたは自分の蒔いたものは何でも刈りとるのです。神をあざむくことはできません。なぜなら、今あなたが隣人をあしらうように将来他人からあしらわれるのですから。
生きているのは人生の全部ではありません。死は人生の終わりではありません。全体ないしは中心から眺めれば、死はたんに他への誕生であり、宇宙の中心に向かって個人が移動してゆく経験にすぎないからです。
あなたがかつて行なったことを思い出しなさい。今あなたはそれらをつぐなっているのです。このことを心に留めて生活しなさい。あなたがたとえごくかすかに主の法則を破っても、それにつぐなうべきです。
ヨハネ伝14、15、16、17章を読みなさい。「わが父の家には棲家(すみか)多し」このくだりを1分や1時間でなしに、数日間にわたってじっくり考えてごらんなさい。「父」とは誰か。「棲家」ということばは何を意味しているか。「父の家には棲家多し」とは何のことか、どんな家なのか考えてみるのです。
それはあなたの肉体のことです。それは宮居(=神の宮のある所)です。そのからだには多くの棲家、多くの宮居があるのです。なぜなら、その肉体はあるときは大邸宅として、あるときは普通の家として、またときには小さな小屋として何度も地上の経験をくり返してきたからです。
あなたが肉体的、精神的、霊的にいかなる状態にいようと、それはあなたが自分で創ったものであり、あなたの発展のために必要なのです。けっして自己憐憫(れんびん)に陥ったり、誰かに虐待されたなどと考えてはなりません。あなたは蒔いたものを刈り穫っているのですから。
あなたの現生の経験のなかに卑劣な無関心な時期が生じぬようにしなさい。どんなものでも、あなたがもしそれを創造的に利用しようとするならば、自分の進歩と向上のためになります。
あなたがどんな逆境にいようと、現在の瞬間があなたに最上のものです。こんな目にさえ合わなければ……などと愚痴をこぼして過去をくよくよ考えてはなりません。むしろぐっと頭をあげて自分が今どこにいるかたしかめなさい。
あらゆる問題の答えは自己のうちにある
「答えは自己のなかに」という言葉は、ケイシー・リーディングにしばしば表れてくる。それは第一に、カルマの法則によれば、われわれに起こる一切のことは自分が創ったものであり、自分が当然受けるべきものだからである。
外的環境は内部にあるものの鏡のごとき反映にほかならない。われわれに何が起ころうと、われわれはそのなかに自己の姿を見ているのである。それ故、われわれの環境に起こってくる出来事に対処する手がかりが与えられるはずである。
第二は、無意識的な心の中には、われわれが個体化してから起こった一切のことに対する記憶が残存している。つまり、われわれの内部には知識の宝庫が眠っているわけで、これは外的感覚を沈静させ、瞑想の過程で注意を内部に集中するならば有効に利用される。
第三は、われわれの深層には、われわれをして宇宙の創造的エネルギーと一致することを可能にする神聖な実体である光輝が隠れている。それ故、あらゆる問題の解答を得るには、自己の内部に心を向けて自己の神聖な本体が持つ放射的エネルギーに頼ることである。
あなたに降りかかる一切の問題の解答はあなたの中にあるはずです。人間の魂は偉大なる宇宙の大霊の一部だからです。
すべての力、すべての癒し、すべての助けはあなたの内からくることを知りなさい。あなたが神について知ることのできる一切のことは、あなたがそれに気がつくように、意識の中にはやくから存在しているものです。知識の物質的資源は利用し、同時に、全知全能なる存在への信仰と信頼がなくてはなりません。
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