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 人間を幸福にするシステム
 松川晃月・著 総合法令
 
 
 波動と調和

 最近になって、エネルギーというのは波動として感じ、計測できるということが分かってきています。地球生命の持つ波動は、エネルギーとして感じられます。世界各地を旅して分かったことですが、強弱のほかに幾つかの差はありますが、その差は大きなモノではありません。これは、地球生命の意識が、安定した波動を持っていることを意味しています。エネルギーを波動としてとらえると、不調和な波動は、さまざまな干渉をし、別のエネルギーを生み出してゆきます。
 人間はさまざまな意識を個々に持っています。個々の意識が、さまざまなエネルギーをつくっています。この意識のエネルギーが精妙に調和しているところでは、誰でも、神聖で厳かな気持ちになります。人間は誰でも、大自然の中に身をおくと、リラックスし、生き返ったような気持ちになります。自然界の生き物は、石コロですら、環境と調和しています。あらゆる被造物の生命と意識のエネルギーが調和しているからにほかなりません。
 物的所有を価値とする競争社会の人々の意識は、調和することがありません。対立し、摩擦を繰り返し、ついには「人を見たら泥棒と思え」という言葉が代表するような意識の社会になっています。このような社会の波動は、すべての生命エネルギーを破壊します。人々の心は病み、文明という名のもとに、大自然と対立して自然な循環が分断され、破壊され、さまざまな大規模災害が起こります。
 世界各地に起こる大洪水のほとんどは、自然と調和した治水ではなく、自然を人間の思惟で制御できると考えた近代文明の欠陥が露呈した人災と言われるようになってきています。異常気象を始め、今、世界各地で頻発しているさまざまな異常事態も、自然を人間の思惟で制御できると考えた近代文明意識が原因であると、多くの人々が気づき始めています。
 文明のターニングポイントでは、人間の思惟では制御できないさまざまな自然災害が起こります。火山の噴火や地震、地震による大陸の崩壊沈没を、実感を持ってとらえることのできる人は多くないかもしれませんが、ポンペイの遺跡を見た人は、火山の噴火によって、一瞬にして都市文明のすべてが滅びうることが理解できることでしょう。
 また、現在では、自然の猛威の前にか、あるいは、人為的な原因でか、一瞬あるいは極めて短期間の内に消滅していったさまざまな文明があったことが、分かっています。
 生命の持つエネルギーは、幸せに生きたいという願望を本質的に持っています。幸せに生きたいという願望は、幸せに死にたいという願望でもあります。生命というものは、そのような意識を伴うものであると言えるのです。
 すべての生命を生み育んできた「ガイア」の生命エネルギーの本質と意識も同じようにとらえると、人間の思惟によって制御できない災害は、「ガイア」の思いに沿うことのできない意識や行動に対する、文字や言葉を持たない「ガイア」の警告メッセージなのだと言えると思います。
 地球は生きています。私たちと同じように、意識を持っています。地球を住処とし、人為的にすべての地上生命の運命を左右するほどの力を許されたヒトは、いまこそ「ガイア」が発しているメッセージを理解しなくてはなりません。「ガイア」の意識は、共生循環調和です。共生しながら循環する調和のエネルギーです。もし、今、私たち人間が、「ガイア」意識に調和してあらゆる生命と共生しようという意識に基づいた社会をつくろうという決意をしないかぎり、すべての地上生命の運命は、決まっています。消滅です。「ガイア」意識に抗してこれを防ぐ方法はないと私は思います。
 
 
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