首都直下地震で
東京は焼け野原になる
2020年05月4日(月) 
 
阪神・淡路大震災(1995/1/17)
 
 前回に引き続き、世界支配層が「日本沈没テロ」の手段としてこの国にセットしている「@首都直下地震」という爆弾が爆発したときのダメージについて考えてみます。
 今回は新聞記事を参考にしますが、その前に、上の写真をご覧ください。
 これは1995年1月17日の阪神・淡路大震災のときの火災の写真です。この写真をクリックしていただくとYouTubeの動画が出ます。文章では実感できない地震の恐ろしさを思い起こしていただくために掲載しました。ぜひご覧ください。
 ちなみに私はいま、火災の被害が大きかった神戸市長田区のマンションに住んでいます。震災前から建設中で、震災後に完成して販売されたマンションですので、私自身は直接火災の被害を経験してはいませんが、地震のときの火災の怖さは目に焼き付いています。

 YouTubeの感想はいかがでしたか。地方都市の神戸でもこのような大きな被害を受けたのです。地震の持つ破壊力を再認識してしていただいたことと思います。
 阪神・淡路大震災はまだ社会が動き出していない時間帯(5時46分)に起こりましたので、当時は高速道路を走っている車も少なく、次々と玉突き衝突して爆発するといったことにはなりませんでした。これが日中の東京の高速道路だったらどうなるでしょうか。
 阪神高速道路よりもはるかに老朽化していると思われる首都高速道路は、震度6強の地震では間違いなく倒壊するでしょう。その上を走っている車の数は早朝の阪神高速道路の比ではないはずです。何が起こるでしょうか――昨日の「つぶや記」の内容で十分ご理解いただけることと思います。

 それでは、新聞記事をもとに首都直下地震の被害予測をしていきます。
 ふだんは何気なく読み流している記事も、注意深く読むと意外な事実が隠されていることがわかるという内容です。主として日経新聞朝刊の記事から引用します。
 必要なポイントは解説しますので、記事そのものは軽く読み流していただいて結構です。

■2013年12月20日(金)日経新聞

 M7.3級の首都直下地震 新被害想定(最悪時)

★ 東京都
 死者 1万3000人
(うち都区部 1万1000人)
 全壊・消失棟数 33万3000棟

★ 神奈川県
 死者 5400人
 全壊・消失棟数 13万6000棟 

★ 千葉県
 死者 1400人
 全壊・消失棟数 4万2000棟 

★ 埼玉県
 死者 3800人
 全壊・消失棟数 9万7000棟 

☆ 避難者(2週間後に最大) 720万人
☆ 帰宅困難者(1都4県) 800万人
☆ 停電 1220万軒
☆ ガス停止 159万戸
☆ 断水の対象人口(上水道) 1440万人
☆ 利用困難な下水道の多少人口 150万人
☆ 携帯電話  ほぼ通じず
☆ 食料不足(震災後1週間後の合計) 3400万食
☆ 対応困難な患者数(入院) 1万3000人
☆ エレベーター閉じこめ人数  1万7000人

☆ 一般道路  高架橋倒壊など50カ所
     中小被害1030カ所
☆ 高速道路  中小被害620カ所
☆ JR在来線・私鉄  運転再開まで最長1カ月
☆ 地下鉄  運転再開まで最長1週間
☆ 新幹線  東京小田原間1週間運休
☆ 空港 羽田空港の滑走路2本が液状化で使用不能
☆ 港湾 岸壁250カ所が被害


 いずれも政府の中央防災会議が発表した数字です。
 日経新聞の全2面を使ってのカラーの特集記事でした。
 解説の中につぎのような一文があります。

 東日本大震災や阪神大震災では住民同士が協力し、ボランティアの力もえて被災者は苦難に立ち向かった。人々の助け合いの精神が欠かせない。

 いつもは政府のやることに何かとイチャモンをつけてこき下ろす新聞が、このような甘すぎる被害予測にも目くじらひとつ立てることなく、「助け合い精神で頑張りましょう」と呼びかけているのです。
 本当に日本の新聞なのかと疑いたくなります。真剣にこの国のことを考えてのコメントとは思えません。「君たち、助け合ってしっかりやってくれよ」と言わんばかりの第三者的な態度です。
 日経新聞は翌日の社説でも、この中央防災会議の被害想定について触れています。
 他の全国紙も同じような扱いをしたのではないかと思います。
 つぎがその社説です。

■2013年12月20日(金)日経新聞 社説

 想定を直視して首都地震への備え着実に

 国の中央防災会議がマグニチュード(M)7級の首都直下地震の被害想定を見直した。死者は最大2万3千人、被害額は国の年間予算に匹敵する95兆円にのぽる。目を背けたくなる数字が並ぶが、想定を冷静に受け止めて対策をひとつひとつ積み上げたい。
 首都圏では90年前の関東大震災のようなM8級の巨大地震のほか、M7級の地震がたびたび起きてきた。関東大震災はおよそ200年ごとに起き、次は22世紀とみられるが、M7級はいつ起きてもおかしくない。政治や経済の中枢がある都心南部でM7・3の地震を想定したのが、今回の予測だ。
 想定では都区部の多くが震度6強以上の揺れになり、17万棟の建物が全壊する。冬の夕方、強風などの悪条件が重なれば、火災が多発して41万棟が全焼、焼死者が1万6千人にのぽる恐れがある。
 首都直下地震は都心南部で起きるとは限らず、都の西部や周辺の県が震源になる可能性もある。それらのなかで「最悪の被害」を想定し、防災の出発点にするという同会議の考え方は妥当だろう。
 対策でまず重要なのが、古い建物の耐震補強を急ぐことだ。都内の建物のうち耐震基準を満たさないものは13%ある。同会議はそれを半減すれば、死者を5千人減らせると試算した。
 山手線の外側に広がる木造住宅密集地の解消もカギを握る。建物の移転や再開発には住民合意が必要で、時間はかかるが、自治体が粘り強く取り組んでほしい。
 想定は地震直後から数カ月間に予想される様々な影響も示した。停電や断水が1週間から1ヵ月続く地域が出るほか、物流が滞って日用品や燃料が不足する。社員が出社できなくなり、企業活動が停滞する恐れもあるとした。
 中央省庁や企業の本社が集まる地域だけに、政府や企業が業務・事業継続計画(BCP)を見直し、影響を最小限に抑える必要がある。家庭が備蓄品を用意するうえでも想定は参考になるだろう。
 同会議は
2020年の東京五輪前に地震が起きる可能性もあるとし、即効性のある対策を求めた。木造住宅で漏電による出火を防ぐため、揺れを感知して電気を止める機器の設置などを提言した。
 地震に強い都市づくりは住宅密集地の再開発などで年月がかかる。即効性は大事だが、
防災予算のバラマキにならないよう費用対効果の点検も欠かせない

 あまりにものんびりとした、他人事のような文章なので、わが目を疑いそうになりました。とても東京に本社を置く日本の新聞社の論説委員が書いた文章とは思えません。危機意識のかけらも感じられない態度です。
 本来であればもっとも情報感度のよいはずのマスコミ関係者が、それも最高の見識と経験を持つ論説委員にしてこのような認識ですから、一般国民が平和ぼけするのも仕方のないことかもしれません。
 阪神・淡路大震災を経験している私から見ると、信じられないようなのんきさです。

 少し私の被災体験をお話します。
 阪神・淡路大震災では、神戸市東灘区にあった私の勤務先の本部ビル(5階建て)が倒壊しました。大変古い建物でしたから、地面に這いつくばるような形で倒れてしまったのです。いつもは400人ほどの職員が働いているのですが、朝の5時46分でしたので誰も出勤してなくて、当直の管理人2人だけが被災し、1人の方が建物の下敷きとなって亡くなりました。
 もし地震が日中の営業時間でしたら、約400人の職員の多数が倒壊したビルの下敷きになっていたことでしょう。コンクリートに押しつぶされて、助かる可能性はなかったと思います。(私は当時は西宮市にある事業所に勤務してました)
 地震の時は、揺れても倒壊しない建物にいる必要があることを痛感させられました。しかし、自分のいる建物が倒れるかどうかはわかりません。それは地震の規模にもよるからです。
 ここにご紹介した中央防災会議の被害想定では、「エレベーターの閉じこめ人数1万7000人」となっています。この1万7000人の人たちの運命はどうなるのでしょうか。建物が倒壊すれば生き埋め状態になるでしょう。そこに火災が忍び寄ることも考えられます。場合によっては津波に襲われることも。その人たちの数は合計2万3000人の死者数に含まれているのかどうか疑問です。とにかく被害を小さく表現しようという「思いやり」が随所に見られる数字ばかりだからです。
 次の首都直下地震では、銀座和光堂の時計台が空に舞うような激しい揺れを覚悟しておく必要があるでしょう。震度6でも、木造の建物の大半は倒壊すると見られています。中央防災会議の被害想定でも、「全壊・消失棟数」は東京だけで「33万3000棟」となっています。
 33万もの家が全壊して、死者の数がこの程度ですむとはとても思えません。
 震度7となれば、ほとんどの木造建築の家は全壊するでしょう。つまり、そのとき家にいる人は全て倒壊する建物の下敷きになるということです。激しい揺れの中でとっさに外に逃げることは難しいため、大半の人が机等の下にもぐって身を守ろうとするはずです。その上に建物が倒れ落ちてきます。命は助かっても、身動きできない状態になるでしょう。
 その状態で火災、または津波に襲われることになれば、即死した方がよかったということになるかも知れません。東京およびその近郊に住んでいる限り、このような最悪の事態を覚悟しておく必要があるということです。
 阪神・淡路大震災のときは、生き埋め状態の人を助け出そうとしていたのに、火災が迫ってきたため救助を断念して避難しなくてはならないという、つらく悲しい経験をした人がたくさんいたと聞いています。最愛の人を見殺しにして逃げるつらさは、まさに生き地獄と言えるでしょう。
 人口密集度が神戸よりもはるかに高い東京で地震が起きれば、そのような悲惨な状況は随所で見られることになるはずです。

 それでは、甘すぎる中央防災会議の被害想定を打ち消すような文章をご覧ください。
 東京の人口は都心23区だけで約900万人。通勤者は約500万人。よって昼間人口は約1400万人にもなるのです。全ての交通網が遮断されるため、この人たちのほとんどは都心に閉じ込められてしまいます。前回は地震が思ったより軽かったため歩いて帰宅した人もいましたが、今度は世界支配層も入念に仕掛けをしていると思いますから、都心は必ず火の海に包まれるはずです。
 その理由となる内容を船瀬氏の書籍から少し引用しておきます(要約です)。東京に住んでいる人、東京で働いている人にとって、この本は必読書と言ってもよいでしょう。

 我が家への道は閉ざされる

 火災リスクマップで危険地域は都心部を半円状に取り巻く。関東大震災の体験談をふまえると、これらの地域では数多くの炎の竜巻≠ェ発生する。それは、火の壁≠ニなって一帯を焼き尽くす。上空から見ると半円状の炎のリング≠ノ見えるだろう。つまり都心部を半円に覆う住宅密集地。その一帯が都心を閉じ込めるように燃え盛る。都心にはオフィス街が密集している。地震発生時、約500万人が働いている。彼らは、いわゆる帰宅困難者となる。
 東日本大震災のとき、やはり大量の帰宅困難者が発生した。公共交通はほとんどストップ。彼らは徹夜で黙々と道路や線路沿いを歩いて、我が家を目指した。しかし、今回は、そうはいかない。
 震度6〜7の直撃で、鉄道どころか道路も寸断されている。倒壊した家屋やビル。どこが道路なのかもわからない。その瓦礫を乗り越えて、遠い我が家を目指そうとする。しかし、前方を見て息を呑むだろう。地平に炎の壁≠ェ立ちはだかっている。
 100メートルの火柱が荒れ狂っている。火災旋風の狂乱だ。つまり500万人は。炎のリング≠ノ包囲されたのだ。脱出して自宅に向かうことは絶望的だ。
 最近、政府は「無理に帰宅せず会社にとどまる」よう指導している。これしか選択の余地はない。オフィスも震度7前後では、相当被害を受けているだろう。しかし、炎の壁≠突破する無謀より、会社に籠城するほうが、はるかに安全だ。

 炎の竜はジャンプする

 炎のリング≠熏ナ初は、炎の点にすぎない。その点と点が次第に合体して面になっていく。
 そして、火柱は数十メートル、100メートルと巨大化していく。火災旋風の実験でも実証されている。100メートルを超える炎の竜巻が何十本も荒れ狂う。あなたは想像できるか?
 炎の竜はジャンプ≠キるという。数百メートルも瞬間移動する! 正確には炎が飛び火するのだ。大火災では一帯は酸欠状態になる。熱風で可燃性ガスが竜巻状に上昇する。そこに隣の火柱から飛び火する。一瞬で燃え上がる。それは、炎の竜≠ェ火の海を跳梁しているように見える。この世のものとは思えぬ光景だ。

 炎のリングは炎の海へ

 都心を取り巻く炎のリング≠ヘ周辺を侵蝕していく。
 さらに首都圏全域に拡大していく。最後は炎の海≠ニなる。まさに悪夢の光景だ。
 首都全域を火炎地獄に導くのが炎の導火線≠セ。それは首都圏を網の目状に走る道路網である。そこに渋滞、連なる車列が延焼、爆発し炎の網の目は、延々と関東全域に延びていく……。
 関東大震災のときと違い、いまや、車は一家に一台の時代だ。都内には数百万台の車がある。
「地震のときは車を使わないで!」政府は呼びかける。しかし、早い脱出を考えれば、だれでもハンドルを握る。ましてや震度7に動転している。車庫から車を出す。ものの数十メートルも行かないうちに、動けなくなる。皆、同じことを考えるからだ。うまく幹線道路に出られた。しかし、そこは車の大洪水。1メートルも進めない。道路があちこちで寸断されている。あきらめて、人々は車を捨て徒歩で避難を始める。こうして東京中の道路という道路は車で埋め尽くされる。
 わずか車1台でも引火するとすさまじく炎上、爆発する。震災後の道路上には延々と何千、何万台もの車が数十キロにわたって連なるのだ。まず、道路上の車が炎上する。それが導火線へのライターの役目を果たす。
 さらに道路網の節目にはガソリン・スタンドがある。地下には可燃性揮発油をたっぷり貯蔵している。そして、老朽化がいちじるしい。震度7では地下タンクの亀裂や、施設破損でガソリンなどが漏れ出すだろう。それが渋滞車列の導火線に引火する。夜、震災後の東京を空から見下ろす。すると闇の中にオレンジ色の網の目がゆっくり広がっていくのが見えるはずだ。


 まだまだ続きますが、このあたりでやめておきます。要するに、今度の首都直下地震では都内にいる人の助かる可能性は非常に低いのではないかということです。
 アメリカが次の人工地震・津波テロの死者を2000万人と見積もっている根拠はここにあると思っています。
 だいぶ前になりますが、世界支配層が作らせたと思われるドキュメンタリー番組がケーブルテレビのナショナル・ジオグラフィック・チャンネルでくり返し放送されました。今はYouTubeで見ることができます。
 「忍び寄る超巨大地震の恐怖」というタイトルのその番組では、首都直下地震のあと間もなく富士山が噴火し、溶岩流のため日本は分断され、首都は火山灰が降り積もって都市機能を失うというものでした。彼らが予定している(期待している)日本沈没の絵姿ではないかと思われます。

 長くなりましたので、今回も途中で終わっておきます。
 この項はまだ続きます。
 
 
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