南海トラフで
日本は広域長期大停電に
2020年05月7日(木) 
 
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 本日掲載の写真は、かつてNHKが放送した終戦記念番組のアーカイブです。ネット上の動画とリンクしていますので、ぜひご覧いただきたいと思います。

 映画に出てきた「東南海地震」について拙著『日本沈没最終シナリオ』の「日本沈没編」でつぎのように解説しています。こちらを読んでいただくと、アメリカが早くから日本に対する人工地震テロを画策していたことがわかると思います。

 アメリカによる「人工地震テロ」は歴史上たびたび繰り返されてきた

 アメリカ(を裏から支配する層)が日本に対して人工地震テロを実行したのは東日本大震災が初めてではないのです。おそらく、最初の人工地震による攻撃が、太平洋戦争の終戦末期に愛知県半田市の軍需工場を直撃した「東南海地震」であり、それに続く「三河地震」です。
 その後も、さまざまな目的で実験≠繰り返し、2011年の東日本大震災で「日本沈没」を実現させる計画だったと考えられます。それでは、アメリカが繰り返し実行してきた人工地震の足跡を振り返ってみましょう。

 人工地震で日本を攻撃する秘密計画書が公開されている

 アメリカが太平洋戦争中に、原爆の開発と並行して人工地震・津波兵器の研究を重ねていたことを証明する機密計画書が2005年4月に米国で公開されました。計画書のタイトルは「日本本土への地震兵器による心理的軍事作戦」となっています。
 この計画書には「日本本土攻撃作戦」という副題が付けられ、その中の「悪魔の攻撃」という章には、「日本人の目を覚まさせるには地獄に飲み込まれたと思わせる必要がある。そのためには、地震を恐れる日本人の特性を徹底的に突くべし。地震攻撃に勝るものはない」と書かれています。
また、計画書には、ニュージーランド沖で繰り返された人工地震による巨大津波の写真と分析データが詳細に記載されています。これこそ、将来の日本本土攻撃のための実験報告書だったのです。そして、現実に終戦の前の年の1944年12月7日(なんとアメリカにとっては「リメンバー・パールハーバーの日」)に、志摩半島沖を震源としたM7・9の東南海地震が日本列島を直撃し、愛知、三重、静岡などで1,223人の死者・行方不明者が出ています。しかも、この地震の前にアメリカはB29で空から予告ビラをまいて、次のように脅迫しているのです。

 一九二三年諸君の国に大損害を及ぼした彼の大地震を記憶してゐるか。
 米国はこれに千倍する損害を生ぜしめる地震をつくり得る。
 かくの如き地震は二トン半乃至四トンの包みにして持って来られる。
 これらの包みはいづれも数年間をかけた苦心惨憺の賜物を二、三秒間内に破壊し得るのである。
 米国式地震を注目して、この威力が放たれた際に大地の振動を感知せよ。
 諸君の家屋は崩壊し、工場は焼失し、諸君の家族は死滅するのである。
 米国式地震を注目せよ―
 諸君はそれが発生する時を知るであらう。
 
 
     
     
     
 
 「一九二三年の大地震」とは関東大震災のことです。
 予告ビラどおりに実行された東南海地震では、三菱重工、安立電気、中島飛行機などの工場地帯が壊滅的打撃を受けました。アメリカの新聞は、「大阪から名古屋にわたる軍需工業地帯に大損害」と誇らしげに戦果を報じています。
 このときの津波は15mにも達し、志摩半島南岸などで村々を壊滅させたと言われていますが、日本政府は国民の戦意喪失を恐れてか、そのことは秘密扱いにしたようです。
 一方、アメリカは地震の数日後に再びB29でやってきて、空から「地震の次は何をお見舞いしましょうか」と筆文字で書かれたビラを投下し、日本国民をあざ笑っているのです。
 これだけの状況証拠が揃えば、アメリカが原爆投下の前に日本に対して人工地震・津波兵器攻撃を実行したことに疑いの余地はないでしょう。そして、その後2004年のスマトラ沖での実験を踏まえて、2011年3月11日に東日本大震災という形での攻撃を実行したのです。


 それでは本日のタイトルにある「日本の長期大停電」の問題について考えてみましょう。
 まず2つの新聞記事に目を通してみてください。お忙しければ、私が赤い文字に変えて強調しているところだけを拾って読んでいただいても結構です。

■日経新聞 2018年10月10日 水曜日

都市ブラックアウト 停電その時

 暮らしの便利 消えた
  キャッシュレス決済・オール電化
  電気依存 備え欠かせず



 札幌市の大学院生、中野志保さん(23)は9月6日の地震発生直後、「買い物難民」になった。普段の買い物はクレジットカードや電子マネーで済ませ、現金はほとんど持ち歩いていなかった。
 停電の長期化を恐れ、電池式ランプを求めてアウトドア用品店に駆け込んだが価格は5千円。財布には千円札2枚。
停電で電子決済はできず、ATMも停止していた
 翌7日午後、復旧したATMで現金数万円を引き出し、胸をなで下ろした。「停電が長引けば食べ物も買えないところだった。何て無力なんだろうと思った」。以来、財布に常に1万円は入れておくようにしている。
 発生から1ヵ月余りたった北海道地震。死者41人、負傷者748人のほか9000戸超の住宅被害が出たが、とりわけ影響が広範囲に及んだのは、国内で初めて起きた電力会社管内の全域停電「ブラックアウト」だ。
 北海道電力によると、地震で道内全域の約295万戸が停電。順次復旧し9月8日夜時点で99・9%まで回復したが、都市機能は一時マヒ。電気に頼ったスマートな生活のもろさが浮かんだ。
 札幌市北区にそびえるオール電化のタワーマンション。23階に住むIT(情報技術)企業勤務の男性(48)は停電復旧までの2日間、調理器具はおろか水道やトイレも使えなかった。
 マンションは電動ポンプで水をくみ上げて各戸に供給する構造。男性は水道が使えた1階の管理人室までバケツを持って階段を上り下りしたが、「足腰がつらくて途中であきらめた」。
 6日朝は出社しようといたが、
立体駐車場が動かないマンション入り口の自動ドアは開いたままで、深夜は住人が交代で見張りに立った。「こんなにも不便と不安を強いられるとは」と苦々しい表情で振り返る。
 「
停電になったときに自分の家がどうなるかは最低限知っておく必要がある」。防災アドバイザーの岡部梨恵子さんはそう強調し、少なくとも「千円札で20万円以上の現金」「カセットコンロや石油ストーブ」などを用意するよう呼びかける。
 北海道は地震で孤立し、ブラックアウトに陥ったが「人ごとではない」(岡部さん)。東京や大阪など大都市で直下型地震が発生すれば、大規模停電がさらに広がる可能性がある。
 大阪府が2007年にまとめた被害想定によると、上町断層帯の北部を震源とするマグニチュード(M)7・5〜7・8の地震が起きた場合、停電率は府全体で約45%にのぼる。電線が切れるなどして復旧には約1週間かかるとみられる。
 
大阪市は被害が深刻で、停電は約98万軒、停電率は64%となる見込み。企業の拠点や高層マンションが多い北区や中央区など5つの区は100%になる。停電は浄水設備の停止などを通じて断水を引き起こすため、長引けば衛生状態の悪化につながる恐れもある。
 防災都市計画研究所(東京・千代田)の吉川忠寛所長は「
人口密度が高く、空間に余裕がない都市部では十分な避難所の確保や車中泊は難しい。停電中も在宅避難を続けざるをえない」と指摘。「停電下でも生活を送れるようスマートフォンの充電用バッテリーや電池式の照明器具を準備するなど、自宅の環境整備を心がける必要がある」と話している。

 地震でブラックアウト(停電)した場合、電気に依存しきった文明社会がどのような事態に陥るかということを気づかせてくれる内容です。
 首都直下地震および南海トラフ巨大地震が起これば、日本国内が完全にブラックアウトするとみられます。なぜなら、いまこの国の電力供給を担っているのは主として太平洋沿岸に設置された火力発電所だからです。
 今回の新型コロナ騒動でも、すでにその脆弱性が露呈されています。
 つぎの新聞に目を通してみてください。赤い文字は私が強調したいポイントです。

■日経新聞 2020年4月4日 金曜日

 首都電源コロナから守れ
  LNG火力、備蓄2週分の死角
  JERA、感染対策躍起


 新型コロナウイルスの感染が海運などの事業継続にも影を落とすなか、日本の隠れた停電リスクが浮上してきた。
発電燃料の4割を依存する液化天然ガス(LNG)は、全量を中東や東南アジアなどから船で輸入。長期保存に向かないことから備蓄量は2週間分にすぎない。LNG発電の最前線を死守しようと、東京電力ホールディングスと中部電力が折半出資する火力発電最大手JERAが水際の対策を急ぎ始めた。

 東京都品川区にある品川火力発電所の会議室に、複数の1人用テントがずらりと並んだ。「感染が広がっても安定供給を続けるため、何重にも対策をとった」。首都圏や中部圏の電力供給を担うJERAが発電所内に設けた簡易の宿泊所だ。
 通勤のため公共交通機関を使うのもリスクが高い事態になれば、最終手段として作業員を帰さずに発電所内で寝泊まりさせる。さらに、LNGの受け渡しを途絶えさせないためのワークフローも導入。運搬船が着岸した際、地上の作業員が乗船しないようにした。
 なぜ、JERAはコロナ対策を急ぐのか。
 
千葉から神奈川に至る東京湾は、実は日本のLNG発電の最重要拠点だ。その多くの発電所をJERAが運営する。同社の火力発電所の燃料は全てLNG。総出力は2600万キロワットと、日本全体のLNG火力の約3割を占める。新型コロナの感染で発電所が稼働停止する事態になれば、首都圏の安定供給に影響を及ぼしかねない。これがJERAが徹底的な感染防止措置を講じる理由だ。

 電力の大黒柱

 LNG火力は今や日本の電力の支柱だ。東日本大震災前は、発電に占めるLNG火力の割合は28%だったが、相次ぐ原子力発電所の停止で2017年度には40%まで高まった。原発は世界で最も厳しい基準に基づき再稼働し始めたが、それでも九州電力、四国電力、関西電力にとどまる。
 しかも新型コロナの足音が原発にも忍び寄る。最近は九電の玄海原子力発電所(佐賀県玄海町)で、対テロ施設の工事業者が感染。一時建設を停止した。
日本の発電の半分近くをLNGに依存する形になり「(燃料を海上輸送に頼る)島国の日本で電源構成はいびつ」(経済産業省関係者)な状況に陥っている。
 LNG依存にリスクが高いのは、石油と異なり備蓄が難しい点にある。国はオイルショックを機に石油の備蓄を法律で義務づけ、民間分と合わせて国内消費の約200日分が蓄えられている。石油の輸送に支障が生じても「感染が落ち着くまで石油は持ちこたえられる」(JXTGエネルギー関係者)。

 「気化」がネック

 一方、LNGは遠い産地から海上輸送するため、気体の天然ガスをセ氏マイナス162度に冷やした液体。徐々に気化してしまうため、大量の在庫を持てないのが難点だ。日本の備蓄量はわずか2週間程度しかない。LNGの発電所で重油などの燃料を代替として使うことも不可能だ。
 中東などからLNGを日本に運ぶには、1ヵ月程度かかる。頻繁に往来しているため、仮に数隻が来なくなったとしてもすぐに発電の燃料不足に陥ることはないが、長期にわたり完全に途絶えると発電できなくなる。
 3月下旬に全土を封鎖したインドはLNGを輸入できなくなった。日本政府はロックダウン(都市封鎖)に踏み切らないと言明しているが、感染が拡大すれば輸入に影響を及ぼす恐れもある。
 実際「船内に1人でも感染者がいれば全船員検査や船の消毒が必要で、LNG基地への接岸を拒否される可能性もある」(大手商社)という。
 
今年は日本の電力需給が逼迫する「かなりタイミングが悪い時期」(電力関係者)だ。テロ対策施設の工事の遅れから、3月から順次、九電が川内原発(鹿児島県薩摩川内市)を停止。四国電は広島高裁が仮処分で伊方・原発3号機(愛媛県伊方町)の運転差し止めを命じ、動かせないままだ。今年稼働できる原発は9基から一時的に半減する見込みで、ベースロード電源である原発に頼れない事態に直面している。
 日本のエネルギー自給率は10%程度と、食料の40%を大きく下回る。「脱炭素」の機運の高まりから国内の石炭火力発電に逆風が吹き、LNG依存はさらに高まる恐れがある。東電が柏崎刈羽原発(新潟県)の再稼働を急ぐのも「
東京湾のLNG火力発電の一極集中は安定供給のリスクが大きい」(幹部)ためだ。
 電力会社や政府はいかにエネルギーの燃料構成を多様化し、供給リスクに備えられるか、新型コロナの感染拡大は重い課題を突きつけている。


 この記事に関連して、以下は『次の震災について本当のことを話してみよう。』(福和伸夫・著/時事通信社)からの抜粋です。南海トラフ巨大地震が発生したら何が起こるかを、自分の命が助かるかどうかという微視的な立場からでなく、日本社会がどうなるのかという幅広い視点から指摘してくれています。

 戦後、日本は経済成長を遂げ、電気、燃料、水道、通信網が高度に発展し、それを基盤にした社会に日本人は生きている。巨大な震災はそれらをすべてストップさせて容易に回復できない事態をもたらす可能性がある。

 企業はこぞって事業(業務)継続計画(BCP)をつくっているが、ほとんどの計画が「自分の会社の中」で閉じていて、電気や通信や、ガスや、水などが途絶えることを考えていない。

 現代は人口の半分が東京や大阪などの大都市に集中している。安全な場所が不足して、堤防で守られたズブズブの地盤の上に高層ビルが建ち、電気やガス、水道、インターネット回線、地下鉄など、複雑に絡み合ったインフラに支えられている。


 電気が止まれば、水道もインターネットも、鉄道も、工場も、すべてが止まります。
 ですから、私は世界支配層が計画している次の「日本沈没テロ」の最大の目標は「日本の長期大停電」であると確信しています。
 そのために、世界支配層は彼らのコントロール下にある日本のマスコミを使って「原発不要」の方向に世論を誘導し、原発を止めさせてしまったのです。(原発が電力供給の手段として適切かどうかの判断は、ここでは問題にしません)
 長期的には原発依存から脱却しなくてはいけませんが、既に作ってしまった原発を活用すれば、当面の電力不足をカバーすることはできます。が、一度止めた原発は簡単には再開できませんし、すでに停止中の原発の担当者は他の部署に配置転換されていることでしょう。
 「電気が止まっても原発の電力を頼りにすることはできない」と覚悟しておきましょう。ということで、ブラックアウトという非常事態に陥っても原発に頼ることはできませんので、日本は長期にわたって電気がなくなる(ブラックアウトする)ということです。現在利用している便利な都市機能はすべて失われ、原始的な生活に戻ることになるのです。
 南海トラフ巨大地震が来れば、被災地を中心に広範囲に電気が失われ、いろいろな社会の機能が停止することを覚悟しておく必要があります。
 太平洋岸に集中している火力発電所と石油コンビナートが地震と津波によるダメージを受ければ、電気の復旧は長期にわたって望めないでしょう。原油を積んだタンカーが着岸できるような港湾も太平洋側に集中していますので、南海トラフ巨大地震で被災すれば、使えなくなるのは確実です。
 電気がなければ、工事用の車両を通すための道路のガレキを除去することもできませんし、港の復旧工事もできません。道路が整備され港が復旧しなければ電気のもととなる石油もLNGも入ってきません。
 私の住む神戸では、かつての阪神・淡路大震災で神戸港が長い間機能停止状態になりました。津波によるガレキが港を埋めることになっていれば、さらに復旧は長引いていたでしょう。
 地震と津波によって、太平洋ベルト地帯に集中している各種の工場に電気を送ることができなくなれば、工場を稼働させることはできません。たとえ工場が地震の被害を免れても、電気が止まり、コンピューターが停止すれば、物を作ることができないのです。
 震災後は、深刻な物不足と、そして食料危機が訪れるでしょう。私が拙著『日本沈没最終シナリオ』の中で、「日本国民は国内にいながら難民状態になる」と述べているのはそのことです。
 太平洋ベルト地帯が南海トラフ巨大地震に見舞われれば、必ずこのような状態が実現します。決して悲観的に予測しているわけではないのです。
 そのことを前提に、これから何を準備していかなくてはならないかを、自分の頭で考えなくてはいけません。国や地方自治体も機能が麻痺するのは確実ですから、全く当てにできないと考えておくべきでしょう。
 まもなくこの国が陥ると思われる厳しい現実からは目を背けたくなるでしょうが、それでは問題は解決しません。沈む船の甲板でお祈りをしている状態と同じです。船の仲間と潔く心中して海の藻屑と消えるか、それとも勇気を出して海に飛び込み、岸へ向かって泳ぎ始めるか、が問われているのです。

 次回も引き続きブラックアウト問題について検証していきます。
 
 
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