地震による長期停電で
江戸時代に戻る
2020年05月21日(木) 
 
 
 本日は前回同様「巨大地震は私たちから何を奪うのか?」というテーマで考えていきます。
 巨大地震が奪う中で、すべての国民の生活に深刻な影響を及ぼすものは「電気」です。社会から電気が失われると、社会そのものが成り立たなくなると言ってもよいほどです。それほど、電気は私たちの生活と密接な関係を持っています。
 電気が社会の中で果たしている重要な役割を再確認しながら、それが失われることで何が起こるのかということを見ていきたいと思います。長期間にわたって電気が復旧しないことになれば、「第三の死亡原因」で亡くなる人が続出すると考えられます。
 その内訳は、大半が「自殺」および「餓死」ということになるでしょう。
 そして、これは建物の倒壊や火災、あるいは津波による直接的な被害がなかった人にも等しく影響が及ぶ問題なのです。

(2)「電気」が奪われる。

 世界支配層による次の「日本沈没」テロの最大の「隠し兵器」ともいえるのが「日本から電気を奪う」ことにあると言ってもよいでしょう。コンピューターによって成り立っている先進国の社会・経済は、その動力となる電気を止めれば全てが停止します。
 生産も流通も通信も機能しなくなり、生活そのものが成り立たなくなるのです。
 かつてコンピューターの2000年問題というのがありましたが、あのときも、コンピューターのトラブルによって社会が大混乱するのではないかということで、水や食料などを備蓄する人がたくさんいました。
 それだけ、コンピューターは社会の隅々にまで浸透して、私たちの暮らしを支えている大切なメカニズムとなっています。
 しかし、今回は「コンピューターがトラブルを起こす」という程度ではなく、全く機能しなくなるのです。電気がなければコンピューターは動かないからです。ですから、電気が失われれば日本社会の息の根が止まると言っても過言ではありません。

 それではここで、この問題に関係の深い内容を『巨大地震Xデー』から引用しておきます。
 政府によって公式に定められた「45の起こしてはならない最悪の事態」の8番目です。

G 情報通信ができなくなって、日本経済社会が大混乱に陥る

 言うまでもなく、現代社会は情報化社会である。したがって、電話が繋がらない、インターネットが繋がらない、となると、私たちの社会も経済も、大きく混乱する。そこで、「4.情報通信ができなくなる」についても十二分な検討が必要とされる。(中略)
 情報通信が一定期間途絶えたとき、日本のすべての経済活動も社会活動も、著しく途絶えてしまうのは必定だ。あえてそれを金銭換算すれば、瞬く間に、数百億円から数千億円というマクロな経済被害が生ずることとなるだろう。
 そして事実、巨大地震が起こったとき、このような「情報通信ができなくなる」という事態が深刻に懸念されているのである。
 かつては我が国の情報通信は「電話」と「電報」だけという大変シンプルなものであった。しかも、それを扱う組織も電信電話公社1社だった。しかし最近は、メールもあれば携帯電話もインターネットもある。そして、それをオペレートする組織は、多種多様な民間企業である。それらのネットワークは、NTTを中心としつつも複雑に絡み合っており、地震による被害がどのような波及効果を持つか、誰も正確には分からない状況となっている。
 一方、仮に情報通信組織が守られたとしても、そこに電源が供給されなければ、結局は情報通信が不可能となってしまう。
 かつての電話は、仮に停電をしたとしても、使い続けることができた。当時の電話機は、別途の電源を必要とはしていなかったのである。しかし近年の電子化された電話機は、電気が来なければ使用することはできなくなっている。いわば現在の電話通信インフラは、電力インフラに依存する形で存在しているのである。このことはつまり、現在の電話システムは、かつてよりも「脆弱」だということである。
 ただし言うまでもなく、端末の電話機だけでなく、電話通信を全体的に管理している施設、建物への電源供給が途絶えることのほうが、より深刻な帰結をもたらす。
 かくして、情報通信の被災、あるいは、そこへの電力供給不全が起これば、被災地から遠く隔たった場所においても、情報通信ができなくなり、大きな経済的、社会的混乱が生ずる可能性が深刻に危惧されているのである。
――『巨大地震Xデー』(藤井聡・著/光文社)


 首都直下地震と南海トラフ巨大地震が起これば、日本の電気を作っている施設と、その電気をつくるためのLNGを貯蔵している施設、および石油コンビナートは軒並み被災し、破壊されてしまいます。その結果、日本は広域にわたって長期大停電状態に陥るのです。
 世界支配層は、東日本大震災の前までは日本の電力の約30%をまかなっていた原発を止めさせ、長期の備蓄ができないLNG(液化天然ガス)による火力発電に依存するようにして、それを地震で根こそぎ破壊してしまう計画なのです。
 徳川家康が秀吉亡きあと大阪城を攻略するために、大阪城の外堀を埋めさせた事例をご存じだと思います。
 世界支配層はその徳川家康も顔負けするほどの見事な謀略によって、大阪城攻撃(=首都直下地震&南海トラフ巨大地震&富士山の噴火)の前に、見事に外堀(=原発)を埋めさせたのです。
 すでにこの国は多くの原発を停止させ、電気の供給源が老朽化した火力発電所に依存する形になってしまいました。その火力発電所は地震の揺れと津波に対して非常にもろい構造をしています。しかも、首都直下地震と南海トラフ巨大地震の想定被災エリアにたくさんの施設が集中しているのです。
 ですから、いま2つの巨大地震が起きれば広域にわたるブラックアウト(停電)が発生するのは避けられません。
 電気が止まれば、電気によって動いている全ての設備、機能が奪われます。最終的には、その電気をつくるための施設も動かなくなるのです。これではいつまで経っても電気は失われたままになってしまいます。日本は突然江戸時代に戻されるのです。
 まるで吉幾三さんの歌の世界ですね。

 テレビもねぇ、ラジオもねぇ ……
 電話もねぇ、ガスもねぇ ……
 おらこんな村いやだ 東京へ出るだ ……


 いえいえ、今回は東京に出てもだめです。その東京から電気が奪われるのですから。

 みなさんも自分の頭で考えてみてください。電気が止まったら何が困りますか?
 自分のことであれば、テレビが見られない、スマホが使えない、冷蔵庫が使えない……といくらでも思い浮かぶでしょう。これから暑い夏を迎えますが、エアコンが使えないと困る人も多いはずです。仕方がないから扇風機? いえ扇風機も電気が止まれば動きません。うちわで我慢するしかありませんね。
 でも、電気が止まって本当に困るのは、そして怖いのは、コンピューターが動かなくなることなのです。インターネットが全く使えなくなることなのです。

「正常性バイアス」が危機対応を遅らせる

 書くのも読むのもつらい内容が続きますので、ここで少し話題を変えましょう。
 前回の「つぶや記」で、読者のみなさんに再度「移住」の提案をいたしましたが、何らかの反応をしていただきましたか。それとも「ふんふん」と聞き流しただけでしょうか。
 ご家族に話しをされましたか?
 今回も、当「つぶや記」で述べてきたことをご家族やお友達に話した人は、その人から「そんなHPを書いてる人は頭がおかしいんじゃない?」という反応が返ってきたことでしょう。
 それでもあきらめずに説得しようとすれば、最終的には「あなたも頭がおかしくなったんじゃない?」と言われる可能性が高いはずです。そこで皆さんは口をつぐんでしまいます、か?
 でも、心配しないでください。頭がおかしいのは皆さんではなく(たぶん私でもなく)、皆さんのご家族やお友達のほうなのです(失礼ながら)。
 最近では、ほとんどの人はテレビや動画(YouTube)から情報を得る習慣がついていますので、思考能力が著しく低下しています。テレビやYouTubeで得た情報をそのまま自分の考えとして受け入れる癖がついているため、自分の頭で考えることができなくなるのです。映像の怖さはそこにあります。ですから、テレビが言っていないこと、自分が選んでみているYouTubeの内容と違うことを言われると、脳が受け入れを拒絶してしまうのです。
 このことを心理学的では「正常性のバイアス」と言うのだそうです。
『巨大地震Xデー』(藤井聡・著/光文社)のなかにもそれに関する一文がありましたのでご紹介します。

 ……地震直後から人々が「逃げる」ことができる状況を作りあげる作業を、今から粛々と、(中略)最大の地域力、国力を投入しながら継続していかなければならない。
 そのための出発点は、想定被災地における「危機意識」の共有である。
「この地には、巨大震災が起これば、大津波がやってくる」――この認識が深まれば深まるほどに、津波による犠牲者を1人また1人と減らしていくことができる。
 しかし、人間が、残念ながら、想像を絶するほどに愚かであることは、紛うことなき事実である――。津波がやってくる、ということをどれだけ頭で理解していたとしても、まさにそのときに至れば、「まさかやってこないだろう」「大丈夫だろう」とついつい感じてしまう生き物なのである。実際にこの現象は、心理学では、「正常性のバイアス」として広く知られている。これは、「この私の身には、トンデもないことなど起きやしないだろう、と考えてしまう、極めて不条理で、非理性的な心的バイアス」であり、万人がその心理の内に抱えている心的メカニズムなのである。
 したがって、津波から逃げない、という現象は、人間が人間である以上、その習性からして必然的に生じてしまうものなのである。
――『巨大地震Xデー』(藤井聡・著/光文社)


 多くの人は、地震が起こったときでも「津波はやってこないだろう」と考える心の癖があるのですから、地震の予兆もないときにいくら「巨大地震が起こる」と言われても、「そんな大きな地震は起きないだろう」「まだ起きないだろう」という思い込みになってしまうのです。
「自分にとって都合の悪いことは起こらない(でほしい)」と考えるのが「正常性バイアス」という名の心理特性なのです。
 この「正常性バイアス」というテーマで、数年前に私に送られてきたメールが非常にわかりやすい内容でしたので、いつか活用するつもりで残しておきました。そのメールの内容を抜粋してご紹介します。

 正常性バイアス

 信じられない気持ちは分かります……。
 このビデオの中で、「50年後は日本人は北京語を話してるかもよ」と言ったハワイのガイドさんの話をしました。
 このような情報をあなたがスグに信じられないのは分かります。
「とは言え、そこまでの事は起きないだろう」
「誰かが何とかしてくれるから、大丈夫だろう」
「まだ、大丈夫だろう・・・」
 実はこれらの反応は、社会心理学や災害心理学ではよくある、典型的な反応なのです。それを「正常性バイアス」と言います。
 正常性バイアスとは、要するに「何かが今まで起きなかったから、今後も起きないだろう」と思ってしまうことで、自分にとって何らかの被害が予想される状況下にあっても、都合の悪い情報を無視、あるいは軽視してしまう傾向の事です。
 そして、その傾向があると、悲惨な結果になる場合があります。
 たとえば――
 東北地方太平洋沖地震から約3年半後の2014年7月12日に、福島県沖を震源とする地震で津波が発生し、沿岸部には避難勧告が発令された。岩手、宮城、福島の3県で、約27,000人が対象となったにもかかわらず、実際に避難したのは自主避難を含めても858人だけだった。
 岩手県釜石市は、沿岸部の5,707世帯、11,895人に避難勧告を出したが、実際に避難したのは33人だけだった。津波を経験した人たちでさえ「今回は大丈夫」という心理がはたらいた例である。
 またアメリカでは――
 2005年8月、アメリカのニューオリンズにハリケーン「カトリーナ」が直撃して街が水没、ハリケーンが来る前に避難命令が出ていて、80%の住民が避難していた。
 避難しなかった20%は、危険減少・復旧センターの所長によると「逃げなくてもいい」という信念を持っていたという。
 避難しなかったのは主に老人で、過去にニューオリンズではハリケーン「ベッツィ」「カミール」という「カトリーナ」に匹敵するハリケーンの来襲を受けていた歴史があった。これらのハリケーンでニューオリンズが暴風雨に耐えたことを老人たちは知っていたため、彼らは「今回も大丈夫」という信念を持ったとされる。
 ――wiki(正常性バイアス)より引用

 そして、最悪の事例は第二次世界大戦前のナチスドイツです――
 1935年の終わりまで10万のユダヤ人がドイツを去りました。しかし45万人はまだ残っていました。裕福なユダヤ人たちは最悪の事態は終わったと思っていました。
 ほとんどの賢く、文化を持ったユダヤ人たちは、平静すぎました。
 ドイツに長く住みすぎていて、固定しすぎていたので、彼らを危険にさらすような事など起きないだろうと信じていたのです。
 ナチスの反ユダヤ人運動は一時的なことであり、ヒトラーは言ってるような事はしないだろうと思い込んでいました。
 そして、それは思ったより早く進んだのです。
 ――Wealth,War,and Wisdomより引用

 その時の事を想像してみてください。
 ユダヤ人は何の理由もなく、殴られ、逮捕され、監獄に入れられていたのです。
 家も、会社も奪われました。
 しかしほとんどのユダヤ人はナチスドイツを去りませんでした。
 これが正常性バイアスです。
「まだ大丈夫だろう」
「そこまでひどくはならないだろう」
 と、危機のサインが出てるにも関わらず、それに鈍感に反応すると、本当に危機が表面化したときには手遅れになるというケースが往々にしてあります。
 もちろん、そんな危機なんぞは起きない事にこしたことはないのですが……。
 もしかしたら、私たちも少し正常性バイアスで鈍感になってるのかもしれません。

尖閣での中国漁船の突撃、
中国が防空識別圏を勝手に引いたこと、
珊瑚を取るという名目で領海侵犯をしてきてること、
中国が沖縄を独立させようとしていること、
反日プロパガンダが強くなってること、
ISISが台頭してきたこと、

 よくよく考えれば世界中で、本当に大変なことが毎週のように起きています。
 メディアも捏造、ミスリードで(まるでどこかの機関に乗っ取られたかのように)日本や日本人を貶める報道ばかりを好んでくり返し、われわれが本当に知るべき情報を流しません。
 なので、われわれは上から降りてきた情報に操られるままで、危機が目の前にあることに気づく事すらできないのかもしれません。
 情報は自分から取りにいかない限りは、一方的に受け取った情報に操られることになります。
 そして、正しい情報がなければ、われわれは無力です。何もできません。
「知識は力なり」――より知る事はあなたの力になります。


 いかがですか。
「メディアも捏造、ミスリードで(まるでどこかの機関に乗っ取られたかのように)」とありました。確かにそのとおりです。世界中の主力メディアは、今ではすべてが世界支配層のコントロール下にあります。
 というより、アメリカや中国をはじめとする政府そのものが、彼らのエージェント(代理人)によってコントロールされているのです。たった一度の選挙で当選したアメリカの大統領が、全ての権力を行使できるわけがありません。単なる操り人形で、黒子の命ずるままに動いているのです。
 日本政府ももちろんそうです。
 今回の新型コロナ騒ぎでその実態がよくわかったはずです。選挙で選ばれた国会議員が方針を決めているのではなく、その陰で操っている黒幕がいるのです。たとえ首相や政権政党の総裁という地位を得ても、自分の考えで政策を決めることはできません。
 その証拠に、とても国の重大事とは言えないマイナーな問題で、国会で野党議員の追及にあい、釈明に追われる哀れな安部首相を見ればわかるでしょう。メディアはその安倍首相の揚げ足取りをしてはしゃいでいるだけです。世界支配層の代理人たちの命ずるままに。

 というところで本日は終わっておきます。
 読者のみなさん自身が「正常性バイアス」に犯されていないことを願いつつ、次回は「(2)電気が奪われる」の内容をさらに深めて行きたいと思います。
 
 
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