サバイバル
(長期大停電に備える)
2020年7月11日(土) 
 
 
 首都直下地震と南海トラフ巨大地震によって、日本に住む私たちは「電気を奪われる」と述べてきました。それも、「しばらくの間」という暫定的なものではなく、ほとんど復旧の可能性がないほど壊滅的な状況に陥ると考えられます。
 それを「日本社会は突然江戸時代に戻る」と表現しました。現実は江戸時代よりもはるかに深刻な状況を迎えることになるものと思われます。ですから「日本は原始社会に戻る」とも表現してきました。
 この便利で文化的な社会に住む私たちに、原始社会をイメージすることはなかなかできません。しかし、電気がない生活を想像すれば、私たちがいかに不便で、また恐ろしい状態に陥るかを実感することができるでしょう。
 サバイバルは、まず「電気が長期にわたって失われたなかでどう生きるか」という観点から見ていく必要があります。
 私は「電気のない生活を半年は耐え抜く」という設定で準備をすることにしています。
 巨大地震の「Xデー」を8月と考えていますから、もうあまり時間はありません。
 それでは、電気が使えなくなることで機能しなくなる生活道具を一つずつ見ていきます。
 そして、その機能を代用できる物があるかどうか、あればどの程度準備すればよいか、ということを判断していきます。

●電気がないと機能しない生活用具

@ 冷蔵庫

 食料品の保存機能を代用するものとして真空保存容器が販売されていますので、少し買いそろえておくつもりです。現在、使っていて、その機能は確認しています。テレビショッピングなどで販売している商品です。
 冷蔵庫の冷蔵、冷凍機能を代用するものはありません。

A テレビ・ラジオ

 放送局そのものが機能しなくなりますので、これはあっさり断念します。もともと私は地上波テレビは全く見ていませんので問題ありません。ラジオは災害時には大活躍しますが、今回の巨大地震のあと、ラジオ放送が継続される可能性は低いと思っています。

B 洗濯機

 これは江戸時代のやり方に戻すしかありません。洗濯板を購入しておくか、手もみで洗うかですが、水そのものが貴重品になりますから、洗濯することが難しくなるでしょう。雨水を貯めて利用するか、近くに大きな川があれば、その水を汲んできて利用するしかありません。川はお風呂代わりに体を洗うことにも利用されるでしょう。インドのガンジス川のような形で多くの人が利用することになるかも知れません

C スマホ・携帯電話

 通信機能としてのスマホや携帯電話を代用するものはありません。郵便も機能しませんから、人と連絡をとるには直接会いに行くしかないのです。これは原始社会そのものです。被災地に住んでいた知人の安否確認はもちろんできません。
 スマホをカメラとして利用している人は、別にデジタルカメラを準備する必要があるでしょう。あるいは電池式のスマホの充電器を準備しておけば、スマホのカメラ機能は利用できます。また、スマホに保存している過去の写真も見ることができます。

D パソコン

 パソコンを何に活用していたかによりますが、この機能を全面的に代用する物はありません。バッテリーなどで電源を確保しても、インターネットは日本のプロバイダーそのものが機能しなくなりますから、断念するしかないでしょう。英語の堪能な人は、タブレットなどで外国の状況を知ることはできるかもしれません。私も、日本のことがどのように伝わっているかは知りたいと思っています。そのために発電機を購入しました。

E 冷暖房機

 エアコンや扇風機、ストープなど、電気を使用した冷暖房機は使えません。「Xデー」は夏ですが、すぐに冬が来ます。避難所暮らしの人には過酷な生活が待っています。基本は火によって暖を取るしかありません。ガレキの中から燃える物を集めてきて燃やすしかないでしょう。

F 掃除機

 これはなくても大丈夫です。箒とぞうきんで十分代用できます。

G 調理器具

 電気釜や電子レンジ、トースターなど、電気を必要とする器具は使えません。カセットガスコンロは持っていますので、ガスボンベは備蓄しておくつもりです。

H 楽器・ステレオ

 電気を必要とする楽器は使えません。ハーモニカやアコーディオン、オルガンなどは使えます。音楽を聴くステレオやプレーヤーも使えなくなりますので、被災したあとの心を癒やす意味で、電池を使って音楽を楽しめる機器を準備しておくほうがよいでしょう。私はICレコーダーの愛用者ですので、それを活用するつもりです。現在は電池式のスピーカーにつないで英語の勉強に利用していますが、音楽を楽しむこともできます。
 音楽CDからパソコンを経由して好きな楽曲をICレコーダーに保存しています。

I 照明器具

 電気のない暮らしで最も困るのは夜の生活です。文明社会に生きている人にとって、夜に明かりのない状態は想像できないかもしれません。登山が趣味の私は、キャンプ生活で明かりの大切さを実感してきました。電池やガス、灯油などを利用した照明器具はぜひ準備しておきたいものです。

 思いつくままに綴ってきました。何か抜けているかも知れません。
 私も準備はこれからです。Amazonなどのネットを利用して買いそろえていきたいと考えています。

 次回は「お金が使えない」問題について考えていきます。巨大地震のあとはお金が使えなくなると思われますので、水や食料を手に入れることができないのです。農家などで備蓄しているサツマイモや野菜類などの農産物を手に入れようとしても、お金では売ってもらえないはずです。
 戦後の食料危機のときは、着物や宝石と引き替えにお米などを手に入れたと聞いています。物が豊富に出回っている現代では、そういう品では食料を手に入れることはできないかも知れませんので、お金の代わりに何を準備すればよいかという観点から考えてみます。

■追伸
 大分からの帰りのフェリーのなかでこの「つぶや記」を綴っています。
 大分〜神戸間をつなぐフェリー「さんふらわあ」は、本当に素晴らしい船です。瀬戸内海を通りますので揺れもほとんどなく、また中の設備も充実しています。
 それでも、新型コロナ騒ぎの影響で、5月〜6月は乗船客は少なく、レストランも営業していませんでした。今回は初めて弁当式のメニューが準備されていました。しかし、「ソーシャルディスタンス」という聞き慣れないルールのため、レストランのなかの賑わいは全くありません。
 日本はすでに沈没しかかっているかのようで、寂しい限りです。
 私の移住予定の大分のアパートは、今回の雨の影響は全くない場所にあります。津波の心配もありません。今回の3日間の滞在で生活できる環境は整えました。
 サバイバルの準備はこれからです。
 
 
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