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第6章 動物の進化と死後の生命 | ||
動物の霊界での生活について B 問 寄生虫の類魂の存在は害を及ぼしますか。 ●シルバー・バーチ 別に害はありません。全体のバランスから見て、ほとんど取るに足らぬ勢力ですから。でもこれはずいぶん深入りした質問ですね。 問 動物の類魂の住処はやはり動物界にあるのですか。 ●シルバー・バーチ 私にはあなたより有利な点が一つあります。それは地理を学ばなくてもいいということです。場所とか位置がいらないのです。霊的なものは空間を占領しないのです。地上的な位置の感覚で考えるからそういう質問が出てくるのです。魂には居住地はいりません。もっとも、形体の中に宿れば別です。類魂そのものには形体はありませんが、もしも形体をもつとなれば、何らかの表現形態に宿り、その形態で自己表現できる場が必要になります。 問 動物の類魂は地球上に対して何か物質的なエネルギーを供給しているのでしょうか。地球にとってそれなりの存在価値があるのでしょうか。 ●シルバー・バーチ 進化の過程においての存在価値はあります。ただ気をつけていただきたいのは、どうもあなたがたは物的なものと霊的なものとをあまりに区別しすぎるきらいがあります。地上に存在していても立派に類魂の一部でありうるわけで、死ななければ類魂の仲間入りが出来ないと錯覚してはいけません。 問 ペットも睡眠中に霊界を訪れますか。 ●シルバー・バーチ 訪れません。 問 では死んでから行く世界にまるで馴染みがないわけですか。 ●シルバー・バーチ ありません。人間の場合は指導霊が手を引いて案内してくれますが、動物の場合はそれが出来るのは飼主だけですから、飼主が地上にいれば案内できない理屈になります。 問 飼主が先に死んだ場合はどうなりますか。 ●シルバー・バーチ その場合は事情が違ってきます。いま述べたのは一般的な話です。 問 人間より動物の方が心霊能力がすぐれている場合があるのはどうしてですか。 ●シルバー・バーチ 人間がいま送っているような“文化生活”を体験していないからです。人間がもしも文化生活の“恩恵”に浴さなかったら、心霊能力が普段の生活の一部となっていたはずです。つまり人間は文明と引き替えに心霊能力を犠牲にしたわけです。動物には人間のような金銭問題もなく、社会問題もないので、本来なら人間が到達すべきであった段階へ人間より先に到達したのです。人間の場合は物質文明が心霊能力を押さえ込んでしまったわけです。いわゆる霊能者というのは進化のコースの先駆者です。いずれは人間の総てが発揮するはずの能力をいま発揮しているわけです。 問 動物にはいわゆる第六感というのがあって災害を予知したり、知らないところからでもちゃんと帰って来たりしますが、これも心霊能力ですか。 ●シルバー・バーチ そうです。霊能者にも同じことが出来ます。ただ動物の場合はその種属特有の先天的能力である場合があります。いわゆる本能といわれているもので、ハトがどんな遠くからでも帰ってくるのもそれです。これも一種の進化の先がけで、その能力だけが特に発達したわけです。 問 死んだばかりの犬が別の犬と連れだって出て来ている様子を霊能者が告げてくれることがありますが、犬同士でも助け合うことがあるのですか。 ●シルバー・バーチ ありません。ただし地上でその二匹が一緒に暮らした経験があれば連れだって出ることはあります。 問 動物界にはどんな種類の動物がいるのでしょうか。 ●シルバー・バーチ 地上で可愛がられている動物、親しまれている動物、大切にされている動物、人間とほとんど同等に扱われて知性や思考力を刺激された動物のすべてがおります。そうした動物は飼主の手から離れたことでさびしがったり迷ったりするといけないので、動物界に連れてこられて、他の動物といっしょに暮らしながら、動物の専門家の特別の看護を受けます。そこには動物をよろこばせるものが何でも揃っており、やりたいことが何でも出来るので、イライラすることがありません。そして時には地上にいる飼主の家の雰囲気内まで連れてこられ、しばしその懐しい雰囲気を味わいます。心霊知識のない人が自分の飼っていた犬を見たとか猫が出たとか言ってさわぐのはそんな時のことです。何となくあの辺にいたような気がするといった程度にすぎないのですが、地上の動物の目にはちゃんと見えています。霊視能力が発達していますから……。 問 動物界で世話をしている人間が連れてくるわけですか。 ●シルバー・バーチ そうです。それ以外の人について戻ってくることはありません。ところで、その世話をしている人はどんな人たちだと思いますか。動物が大好きなのに飼うチャンスがなかった人たちです。それはちょうど子供が出来なくて母性本能が満たされなかった女性が、両親に先立って霊界へ来た子供の世話をするのといっしょです。犬とか猫、その他、人間が可愛がっている動物が飼主に先立ってこちらへ来ると、動物が大好きでありながら存分に動物との触れ合いがもてなかった人間によって世話をされるのです。もちろん獣医のような動物の専門家がちゃんと控えております。それもやはり地上で勉強したことがそのまま霊界で役に立っているわけです。知識は何一つ無駄なものはありません。 問 病気で死亡した動物の場合も人間と同じように看護されるのですか。 ●シルバー・バーチ そうです。そうしたチャンスをよろこんで引き受けてくれる人が大勢います。 問 動物界は種類別に分けられているのですか、それとも全部が混じり合っているのですか。 ●シルバー・バーチ 種属の別ははっきりしています。 問 動物界は一つでも、それぞれの境界があるということですか。 ●シルバー・バーチ そうです。とにかく自然に出来あがっております。一つの大きなオリの中に飼われているのではありません。 問 猫は猫、犬は犬に分けられているわけですか。 ●シルバー・バーチ その通りです。 問 特に仲の良かったもの同士は別でしょう。その場合は互いに境界の近くに来るわけですか。 ●シルバー・バーチ そういうことです。すべてが至って自然に出来あがっていると考えて下さい。 |
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