いまだにＵＦＯの存在を疑う人はズレている

中丸薫　今回（2013年8月）、ＣＩＡが「エリア51」の存在を初めて公式に認めましたね。でも、ＵＦＯや宇宙人のことにはまったく触れていませんね。
矢追純一　彼らがいま考えていることや、公開目的の意図については、本当のところはよくわかりませんね。ただ、僕らの想像をはるかに超えたことが、昔から現実に行われていることは事実です。
　あそこの現場に行ってみるとわかるけれど、不思議な物体が頻繁に飛んでいるし、目撃者や撮影者も大勢いるんです。もはや隠しきれなくなったのでしょう。
　政府が正式にＳ−4（エリア51にある秘密施設）の存在を認めたときに、真実が語られるのかもしれません。宇宙人情報に関しては、イギリス政府もアメリカ政府も全面的に隠しています。
中丸　アダムスキーは、自分はＵＦＯに乗ったんだと言っていますけど、本当だと思いますか。
矢追　アダムスキーがＵＦＯを見たことは間違いないと思います。でも、それは宇宙人の作ったものではなく、実はナチスが作ったＵＦＯではないかと思います。
中丸　そういうのもエリア51に隠されているんですか。あそこでもＵＦＯを作っているんでしょう？
矢追　もちろんそうです。エリア51だけでなく、エドワーズ空軍基地とかヴァンデンバーグ空軍基地とか、いろんなところでやっています、地下でね。アメリカ軍は僕らの想像をはるかに絶するすごい兵器をいっぱい持っていますよ。
中丸　それはやっぱりナチスから人が来て、ナチスの技術がずいぶんアメリカに伝えられて、それが使われているわけね。
矢追　そうです。いまどき「ＵＦＯが存在するか、しないか」などのレベルのことを言っている人は、相当ずれていると思いますよ。これだけたくさんのビデオがあって、しかも錯覚なんかではなくて、高機能のビデオに映っているんだから否定のしようがない。
　この間のロシアの隕石にしてもそうですが、存在しないものが映るわけがないのでね。おそらくＵＦＯのビデオは何十万という単位であると思いますよ。
　これを全部インチキだと言い切るのは無理ですよ。そうすると、その中の何パーセント、あるいは何十パーセントでも本物があることになるわけじゃないですか。ということは、ＵＦＯが存在していることは間違いないですよね。
中丸　間違いないですよ。見ている人は多いし、私も何度も見ていますからね。
矢追　われわれが住む「太陽系」は、ご存じのように「天の川銀河」の外れにあって、しかもその中心から見事に外れた“片田舎”にあります。その中心にある太陽（＝恒星）でさえ、広い宇宙においてはごくありふれた星にすぎません。われわれの所属する「天の川銀河」の中だけでも、太陽のような恒星は1000億、2000億、いや、それ以上存在するともいわれているんです。つまり、「天の川銀河」の中だけでも、どれだけあるかわからないほど存在する、ありふれた星、それが太陽なのです。
　水・金・地・火・木・土・天・海の８つが太陽系の惑星とされていますが、これ以外にも、太陽に引きつけられて周回している星や星くずは数え切れないほどある。惑星とは、もともと存在理由がわからなかった“惑える星”を指した言葉ですからね。
　太陽系一つとってみてもわからないことだらけなんですから、宇宙に何かいるかなんてわかりませんよね。ＵＦＯや宇宙人を否定する人は、もう少し宇宙に興味を持って、勉強してほしいですね。
中丸　本当にそうですよ。ところで、「ＵＦＯといえば矢追純一さん」って言われていますけど、いろんなところから、いろいろな情報が寄せられるんでしょうね。
矢追　僕はもともと番組プロデューサーであって、ＵＦＯマニアでもなければ、研究もしたことがないんです。研究家なんて言ったら、研究家に怒られますよ（笑）。研究らしいことは何もしていませんからね。
　ただ、おっしゃるように、人が知らないような情報はたくさん集まってきます。長いことこの世界に関わっていますからね。だから僕は集まってきた情報を皆さんに提供しているだけなんです。
　僕自身はもともと――いまでもそうですが――ジャーナリストであって、いわゆる一般のジャーナリストやマスメディアが取り上げない分野の情報を、なるべく皆さんにお知らせしようとしているだけなんですね。
　「矢追純一イコールＵＦＯ」と思ってらっしゃる方々は、僕が制作した「ＵＦＯ」「ＵＭＡ」「超能力」などの番組がすべて当時、日本では珍しいたぐいの放送だったので、印象深かったのかもしれません。皆さん、きっと興味半分、怖いもの見たさ半分でご覧になったのでしょうね。
　僕がＵＦＯと関わるようになったのは、前回の対談のときにもお話ししたように、1960年代、日本テレビのディレクターをしていたときに、担当していた「11ＰＭ」という番組で取り上げたのがきっかけなんです。だから僕自身が最初からＵＦＯに興味があったわけではないんです。
　ただ言えるのは、当初から僕はジャーナリストとして“あるがまま”を伝えてきました。その根性というか、魂はいまも変わりませんよ。
中丸　ジャーナリストは事実を事実として、“あるがまま”に伝えるという姿勢は絶対崩してはならないですものね。
矢追　それと、僕が言いたいのは、ＵＦＯを見たからといって特別な存在ではないということなんです。よくＵＦＯや霊を目撃したから、自分は特別な存在だと思い込む人がいますが、それは昆虫や海洋生物好きな人が、草木の陰や磯辺で珍しい生き物をいとも簡単に発見する程度のことにすぎません。
　要は、好きなものを常に観察していれば、人間は見分ける力やコツを自然に習得するものなんです。
　同様のことはベテラン面接官にも街の占い師にも言えます。多くの人を観察していくと、履歴書や生年月日を見なくても、その人の姿形や言葉・表情でその人となりがわかってくるんです。
　誰にでもその能力があるんですから、自分で摘み取ったらもったいないと思います。そういう意味でも、いまだにＵＦＯや宇宙人の存在をバカにしている人は、どうかしているとしか言いようがないですね。