ユングは
知っていた
コンノケンイチ・著 徳間書店 
第3章 宇宙シンクロニシティの警鐘

 人類のルーツは地球ではなかった!

 私は、「ファティマ大奇跡」は完璧な「UFO現象」だったと考える。アーサー・C・クラーク(『2001年宇宙の旅』の著者)は「進歩したメカは魔法(奇跡)のように見える」と述べているが、人類より格段に進歩した宇宙超文明では聖母マリアの幻視を人間の前に現出させることなど造作もないだろう。すでに私たちの文明でさえ、ホログラフィー(立体映像)をテクノロジー化しているのである。
 つまりファティマでの出来事は、地球外超知性によって演出された「人類への警告」だった。それはファティマ第一の千言の内容が第一次世界大戦の終わる日、第二の千言が第二次世界大戦の勃発と推移についてだった。
 したがって第三の予言はバチカンによって伏せられているが、第三次世界大戦に関するものだろうと推定されている。また『ファティマ第三の予言』は旧ソビエト警察「KGB」によって盗み出された、という噂もある。
 問題は、なぜ聖母の出現回数が「6回」で、いつも同じ「13日」だったのだろう?
 そこには何らかの象意が必ず込められていたはずである。
 ファティマのメッセージでは、くり返し「ロシアが災いの核になる」と述べている。驚いたことに6と13という数字は、次に述べるように「人類を破滅に導く獣の系譜」のシンクロニシティとして、ひんぱんに出現してくるのである。
 当時は壮年(37歳)だったユングも、ファティマの奇跡が地球外超知性による演出だったことは充分に察知していた。ヨーロッパ中の科学者や神学者が、当日ファティマに行って奇跡現象を目撃しており、当時のマスコミによって世界中に喧伝されたからである。だからこそユングは「ファティマ大奇跡」の重要性を認識し、晩年になってから唐突とも思える著書『空飛ぶ円盤』を発表したと考えられるのである。
 
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