メイソンの“黒い教皇”アルバート・パイク
2018年は、「明治維新」150周年であった。
日本近代革命を見直す、これはどの好機はなかったはずだ。
さまざまな維新関連本が出版された。だが、右傾化傾向の甚だしい昨今、維新礼讃本が陸続として書店店頭にあふれた。
それは、またもや続く、日本国民の“洗脳”に他ならない。
よって、機先を制する意味で、わたしはこの一冊をまとめたのである。
この本に反論できる識者は、恐らく皆無であろう。
この本の主題(モチーフ)は、「明治維新はフリーメイソン革命であった」という衝撃史実である。その前には、「伊藤博文による孝明天皇暗殺」と「明治天皇すり替え事件」などの二大スキャンダルですら、かすんでしまう。
ここで、明治維新を仕掛けた最大悪人を暴露する……。
それは、アルバート・パイクである。
彼の別称は――フリーメイソン“黒い教皇”――だ。
彼の名を知らなければ、世界の近代から現代に至る歴史は、まったく理解できない。
しかし、日本の大衆どころか知識人ですら99%が彼の名を不知なのだ。
これでは、歴史どころか現代社会の実相すら、理解できるはずがない。
バイクが歴史に名を残したのは、その極秘書簡の故である。
彼は1871年、イタリアのフリーメイソンの巨魁、ジュゼッペ・マッツィーニ宛てに書簡を送っている。
それが、どういう経緯か露見したのだ。
その内容を眼にした人々は、一様に驚愕した。なぜなら、そこには……「これから起こるであろう」三つの世界大戦を、ことごとく詳細に予言していたからだ。
|