牛乳を飲むほど骨はポキポキ折れる
この牛乳をめぐるミステリーに挑んだのが、わたしの著書『牛乳のワナ』だ。
この本は、とりわけ日本のお母さんたちに読んでいただきたい。
いまだに「牛乳は体にいい」と信じ込んでいる母親がほとんどだ。
しかし、本書を読めば、あなたは根底から“闇の力”に騙されてきたことに、呆然とするだろう。
さらに、本書は高齢者の方にも、手にとっていただきたい。
いまだ老人ホームなどでは給食に牛乳を出す。
なぜ? 言うまでもなく「骨折を防ぐため」である。
そんな、老人施設の管理栄養士や介護職の方にも、ぜひ読んでいただきたい。あなた方は、自分が大学や専門学校で習った栄養学がペテンであったことに気づくであろう。
呆然と声を無くす表情さえ、目に浮かぶようだ。
本書の「骨折」の項目を読んでいただきたい。
牛乳を飲めば飲むほどに骨折は急増している。
全員が息を呑み、唖然とし、首をひねるだろう。
世界でもっとも牛乳を飲んでいたノルウェー人の骨粗しょう症は、日本人の5倍も多かった。
牛乳を多く飲む国ほど、骨折が驚くほど多い。
いったい、なぜ! そもそも牛乳はカルシウムの宝庫ではなかったのか?
「牛乳を飲むほど骨折が増える」……これが、“ミルク・パラドックス”である。
だいたい、カルシウムを多く摂れば、骨は丈夫になる――などといった考えは、まさに人間の浅知恵でしかなかった。
ビル建設で考えればわかりやすい。
カルシウムをセメントとしよう。
セメントを大量に建築現場に持ち込んでも、それで立派なビルが建つわけではない。鉄筋とか型枠とか、さまざまな建築資材が過不足なく整って、ようやくビルは完成する。
ただセメント袋だけを現場に山と積んでも、邪魔なだけだ。
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