地球の支配者は
爬虫類人的異星人である
太田龍・著 成甲書房 
序として
あなたが信じられなくてもこれが真実なのだ

 岡潔が看破した「情緒の民族・日本人」

 岡潔先生(1901-1978)は1960年代の著作(エッセイ)の中で、「日本民族は情緒の民族である」と強調された。しかるに敗戦後、その日本人の本性に、根本的な異変が起きたとも。つまり、日本人をして日本人たらしめたその情緒が敗戦後急速に崩壊していく、と。
 現象論的にはその通りである。その原因は何か。それは米国の占領と日本の米国化、さらには日本の西洋化である。
 それでは西洋とは何ものか。
 明治以降の日本の歴史の中で、西洋の本体にもっとも深く関与した日本の思想家は、マクロビオティックの創始者、桜澤如一(1893-1966)である。桜澤は昭和前期の著作の中で、「西洋人は霊盲である」と断じた。「霊盲」とは、霊的、精神的世界が見えないことを意味する。この桜澤説も、現象論としては当たっているであろう。しかし、それではなぜ、西洋人は霊盲になってしまったのか? 桜澤の説明はまるでいただけない。ごく学説的表層的表面的な、ヨーロッパの地理的気候的産業的な事情が提出されるだけである。
 胡蘭成(1906-1981)は、「西洋の原点としてのシュメール、エジプト文明は古代から奴隷制度によって汚されたために、その文明は消滅して無明に転落した」というふうに説明する。
 この胡蘭成説はよりましである。それは真相に一歩、迫っている。けれども、「シュメール、エジプトの奴隷制度」なるものの歴史的形成過程とその内容が示されていない。
 中国史には奴隷は存在したが、シュメール、エジプトにおけるがごとき奴隷制度は生まれなかったとする。この見方は正しいであろう。しかしそもそも、古代シュメール、エジプトの奴隷制度の正体は何なのか。シュメールの都市文明は約6000年前に出現したとされている。実際、フリーメーソン暦なるものが存在しており、それは6000年前にさかのぼる。さらに、ユダヤ暦は、その6000年より少し短い。
 アイクによれば、このシュメールは通俗教科書的記述にあるように、「人類最古の文明」などというものではない。それは超太古に始まる異星人の地球植民作戦が、何らかの理由で挫折したあとの再建である。現在の西洋関連学界の公式見解では、いきなりメソポタミアに出現して都市文明一式を作り出したシュメール人が、どこから来たのか、それはまったく不明であるということになっている。
 いや、不明、なのではない。シュメールの本当の歴史は、周到な作戦によって隠蔽され偽造されているのである。日本人は単独では、この秘密にされた西洋の歴史の謎を解くことはまず不可能であった。しかし、デーヴィッド・アイクの案内に導かれ、暗闇の道をすすんでいくことによって、今や日本人にも西洋の正体を白日の下にさらけ出すことが可能となった。これはありがたいことである。
 アイクは既に、『ロボットの反乱』(1994年)において、異星人が地球を支配しているのではないか、と疑っていた。彼がそのように推理するに至った主要な論拠は、ゼカリア・シッチンの「地球年代記」シリーズと、ウィリアム・ブラムレイの『エデンの神々』であろう。
 アイクは、『ロボットの反乱』以後の4、5年の間に、異星人が地球支配のために構築した秘密結社のブラックボックスについての莫大な資料を集め、それを『ザ・ビッゲスト・シークレット』(1999年)と『マトリックスの子供たち』(2001年)という2冊の大著として完成させた。
 しかし、1999年12月に刊行された本書(旧題『聖書の神は宇宙人である』)は、前記2冊の著書の日本語版が世に出た今、読み直しても、アイクの大著の本筋が明晰に表現されている、との感を深くする。
 何十万年も前から異星戸が地球を支配し、地球居住民を奴隷化し、または家畜人化してきた、という説を立てるとしても、にもかかわらず、その異星人にとって日本列島は長年にわたって視野の外にあった、と推理することは可能である。そこに、日本人と西洋人の根本的な異質性の根拠を見出さなければならない。
 日本と西洋がどれほど異質であったか。
 それは、幕末明治期の日本を視察した西洋人の記録を再構成した、渡辺京二著『逝きし世の面影』(平凡社、2005年。原版は葦書房、1998年)を一読すれば、一目瞭然であろう。
 明治末期、西洋の視察者たちは、「日本文明は滅亡した、日本は死んだ!」と判定している。
 しかしこの表現は現象論である。西洋が日本を支配し、日本を殺して、喰ってしまったのである。
 その「西洋」とは何ものか。日本を殺害して喰ってしまった西洋の実体は何ものか。
 それは実は、異星人であった。
 異星人は西洋を殺して喰った。
 西暦19世紀の時点において日本だけが、いや、もう少し広く取り上げれば、東アジアだけが、地球原住民の土地として残っていた。
 今や、19世紀に全地球を彼らの世界人間牧場たらしめようとする彼らのアジェンダの最後の環境として残された東アジアに対して、総攻撃が開始されるのである。
 
← [BACK]          [NEXT]→
 [TOP]