地球の支配者は
爬虫類人的異星人である
太田龍・著 成甲書房 
3 太古より地球の支配者は異星人である

 草食・日本精神と肉食・西洋精神のこれだけの違い

 人間はどこで動物と異なるか。無数の現象と特徴を挙げることは出来よう。けれども、

(1)人間は身体の外部に道具を作り、その道具を使って外部環境を、そしてひいては自己自身の内部をも変造する。

(2)人間は自由意志を有する。人間は自由であり、または、自由を欲する。

(3)前の二つの要素は表裏一体である。自由意志がなければ道具を作り、それを使うことは出来ず、道具の製造使用がなければ自由意志もありえない。

 この三点をとりあえず、人間が動物界と区別されるもっとも根本的な特質としておく。しかしながら、人類はその文化文明の始原において二つの型に分かれた。
 第一の型は草食植物食、育てる文明、共存共栄の文明、相互協力と繁栄、互譲の文明、道具と自由意志を生命尊重の方向に行使する。
 第二の型は狩猟肉食、闘争と弱肉強食、掠奪の文明。道具と自由意志を破壊の方向に使い、破壊を増強させてゆく。より効率的な破壊の力を集積することをもって、文明の進歩向上と見なす。
 この二つの型への分化は、人類誕生の時点で既に必然的なものとして人間存在に内包されている。
 人間が道具を、生命尊重と育成のために使おうと、自然破壊のために使おうと、自由である。人間が自由意志を有する以上、その力をどう使おうと誰もどうすることも出来ない。人間の文明とは、外的道具と内的自由意志の二つの要素の集積である。
 文明とは人工である、と定義する。しかし人工とはそれを一歩踏み込んで観察すると、人間の外的身体器官としての道具の製造使用、および人間の内面たる自由意志、この二つの要素の結び付きである。
 従って、この人類文明または人工は、そもそもの出発点において草食穀菜食・育てる文明・万類共尊文明か、狩猟畜産肉食・掠奪破壊・弱肉強食・人類独尊文明か、この二つの方向に分裂する可能性を内包している。
 道具の製造使用と自由意志。この二つの根本的人間性から、意識、心、魂、霊、認識、教育、学習、宗教、道徳、科学技術、哲学、言語などと呼ばれる、一連の精神現象が発生した。
 この精神現象も当然のことながら、根本的に異なる二つの型に分裂する。
 草食穀菜食・万類共尊型の精神(T型)と、狩猟畜産肉食人の弱肉強食型の精神(U型)とに。
 T型精神の原基は、
(1)自他は共存し、ともに高め合う。
(2)主客は二にして一であり、主客は互譲、互いに分かち合い、主客未分のより高次なる世界に到達すべきものである、と考える。


 これに対し、H型精神は、
(1)自我が絶対の主人であり、
(2)我欲がすべて、
(3)そこで他者、客体は邪魔物であり、敵であり、征服の対象であり、その抵抗は排除されなければならない。 → 一元論。
(4)ゆえに自他は敵対的二項対立、二者闘争の舞台に登場する。 → 二元論、というふうに成長する(この表現は落ち着かないが)。


 T型精神の見本は日本精神である。U型精神の代表選手は西洋精神である。西洋精神の歴史の主題は要するに、自他の二項対立、二者闘争をいかに効率的に勝ち抜くか、ということに帰着する。
 つまり、U型精神は他者、敵、征服対象、自然界、ひいては全宇宙に対する永久全面戦争を遂行中である。この二元論は三角思考を生み、そしてこの三角思考の中でこの人々は、にっちもさっちもいかない袋小路にはまり込む。
 
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