地球の支配者は
爬虫類人的異星人である
太田龍・著 成甲書房 
3 太古より地球の支配者は異星人である

 西洋精神の真核は我欲(エゴイズム)である

 U型代表格の西洋文明は、

(1)自我中心自我絶対の原則
      ↓
(2)自我の無限拡大原理の障害物を排除すべく、必然的に二項対立闘争が増長してゆく原則
      ↓
(3)三角思考と三角論理
 これによって二項対立は無際限に拡大し、自我による他者破壊が極限に達する。
 他者を破壊することによって自我もまた崩壊する。
 かくして「終末」と「最後の審判の日(ドゥームズデイ)」が必至となる。


 ――との軌跡をたどるべく運命づけられている。
 日本人は今に至るまで、この西洋精神の正体と全体像が見えない。(1)と(2)はなんとなく分かるような気もする。しかし、(2)から(3) への推移が分からない。
 三角論理の典型は、ヘーゲル哲学の正反合の弁証法だという。しかし恐らくこの三項論理の原型は、(1)人間→(2)道具労働手段→(3)労働対象、というところに由来する。
 人間と自然の闘争。人間は自然と闘争する。これは二項対立。これを推し進めることによって、人間は、自然を道具・労働手段と労働対象に分裂させる。分離して支配せよ。敵としての自然を道具と労働対象に分裂させると、人間の敵としての自然の脅威は激減する。
 かくして、やすやすと自然は、人間にとって征服可能な素材として人間の前におとなしくされるがままに横たわるはずである。つまり、こうだ。
(1)我→(2)敵としての他者、客体→(3)敵の中にくさびを打ち込み、敵を分裂させる→(4)敵が二つに分かれる(〈敵1〉と〈敵2〉)→(5)かくして、我と〈敵1〉、〈敵2〉の三項が形成される――というふうに。

〈敵1〉は、我の道具である。そのようなものとして〈敵1〉は、我による敵の征服を促進する手段と化する。その結果、我の力は飛躍的に強化される。かくしてさらに我はより大なる敵に立ち向かう。三項論理とはこういうものなのだ。
 それは一つの論理であるから、それを普遍的にあらゆる領域に適用することが出来る。それは三元的三角的思考であるとはいうものの、その真核は、我欲一元論である。それは我欲が貫徹してゆく究極の段階である。
 このように理解すると、西洋精神の正体がまる見えに見えてくる。単純と言えばきわめて単純だ。もちろんこの論理は人間どうし、お互いに使用し合う。つまり人間が、お互いに同じ論法でやり合うのである。必然的に、すさまじい勢いで相互の闘争は深刻化せざるをえない。
 西洋人の描いた宗教史によると、人類の宗教は、(1)呪術→(2)多神教→(3)→一神教、と概ね三つの段階を経て進化成長した。宗教の究極の発展段階は一神教であるという。
 しかし、この西洋宗教学は日本人にはあてはまらない。西洋宗教の核は、我欲である。この核は呪術にも、多神教にも、一神教にも貫徹している。
 日本人の宗教観の核は我欲ではない。
 
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