地球の支配者は
爬虫類人的異星人である
太田龍・著 成甲書房 
3 太古より地球の支配者は異星人である

 高い知能を持った人類をいかに管理するか

 たしかに西洋オリエントは、日本民族が夢想も出来ない、理解を絶するような奇怪な現象に満ちている。それは単純に奇怪、といって済むようなものではない。それを、家畜制度の論理を究極まで突き詰めたものであると定義しても、間違いではないだろう。
 この見方は、西洋オリエント史の秘密に肉迫する大道である。けれどもさらにその先がありそうなのだ。それは、地球人の文明の枠を超えた何ものか、宇宙文明の存在、という問題である。
 この宇宙で無数の星が生成消滅を繰り返している。そしてその星に惑星が生まれ、条件さえ成熟すれば惑星に生命が誕生する。生命は進化し、ついに知的生物が出現する。この知的生物はある種の文明を造り出す。そしてある日、母星を飛び出して宇宙探険植民旅行に乗り出すかもしれない。彼らは、進化の初歩的段階にある知的生物の棲む惑星を発見してそこに着陸する。
 そして必然的に、宇宙空間から飛来した相対的に高度に進化した文明を持つ異星人と、その惑星のより原始的な原住民の間に接触が生じる、という場合も、ありえないことではない。
 この種の出来事が西洋オリエント地中海一帯に生じた、そしてそれがこの地域の異様な事件の展開の背後にひそんでいる、との仮説を立てることは出来る。
 西洋オリエント地方のみではない。南北アメリカ大陸にも、アフリカにも、インドにも、その痕跡を見出すことが出来る。有名なマヤの暦はその跡の一つだ。エジプトの大ピラミッドも。
 この異星人の母惑星の環境が悪化して、そこに棲むことが出来ない彼らは、他の惑星に植民しなければ死滅してしまう、そんな場合も想定することは出来る。この広い宇宙にはさまざまな事態が生じるであろう。
 ここに列挙したような事態がこの地球に発生したとすれば、そしてその異星人は爬虫類のまま、高度な文明人として進化したとすれば、彼らは原始的地球原住民に対して、どのように介入すべきか。彼らは三つのことをしなければならない。
 一つは、原住地球人の進化を促進し、より急速に文明を発達させること。もう一つは、しかもなお地球原人をあくまでも彼ら異星人の奴隷、道具、家畜人ロボット人間として厳重に枠をはめておくこと。そして最後の三番目。地球原人の中に秘密結社を作り、その秘密結社を通じて、彼ら異星人の地球占領、地球乗っ取り作戦を成功させること。
 これは妥当な推理であろう。もちろんここには大いなる秘密と、そして同時に、自己矛盾が内包される。
 原地球人が原始的で低い文明の水準にとどまっている限り、地球人は彼ら異星人の役に立たない。地球人は異星人を神のごとき高次存在として崇拝するかもしれないが。
 しかし、異星人の介入干渉によって急速に地球人の意識と能力が向上してゆくと、やがて、地球人は、異星人の統御の枠を乗り越えてしまう可能性が生じるであろう。
 この異星大仮説を立てるとすると、ここに恐らく最大の問題が生じる。原住地球人が“成長”すればするほど、ますます、異星人は地球人に対する管理統制を強化しなければならなくなる。
 異星人の介入の形跡がきわめて薄い日本人には、こんな筋書きは実に奇妙なものに見えるであろう。にもかかわらず、それは一笑に付して終わり、としてしまうには、事はあまりにも重大であり、そして西洋オリエント世界には、その可能性を証明する、あまりにも多くの直接間接証拠が集積している。
 
← [BACK]          [NEXT]→
 [TOP]