地球の支配者は
爬虫類人的異星人である
太田龍・著 成甲書房 
4 宗教は異星人による人間支配の道具だった

 誰が聖書から異星人の全記述を削除したか

 しかしキリスト教徒にとってはどうか。ユダヤ教徒、イスラム信徒にとっても事情は変わらない。これら三つの宗教は「一神教」と自称する。
 天地万物を創造した造物主、全知全能遍在の唯一絶対の神。しかもこの神は人格を持った存在であるという。この神は人間を超越した存在であるともいう。この神を唯一絶対の神として信じ、帰依するところに、中近東由来の三つの一神教教団は成立する。
 ユダヤ教、キリスト教、イスラム、この三つの教団を合わせると信者は三十数億人、世界総人口の約五割を占める。
 この人びとが信仰対象としてきた唯一絶対の神(ゴッド、ヤーヴェー、エホバ、ヤハウエ、アラーの正体は実はET(地球外異星人)であった、などという説を受け入れることが出来るものであろうか。
 もちろん、そんなことは不可能だ。この説は、頭から否定される、一笑に付される、黙殺される、となるであろう。
 1917年、ポルトガルの小さな村ファティマに、聖母マリアが天から降りてきて、3人の子供たちに3つの預言をした。
 第一の預言=第一次世界大戦とその結果、
 第二の預言=第二次世界大戦とその結果、
 この最初の二つの預言は公表され、そしてその通りに世界情勢は展開した。
 第三の預言は、1960年までに公表する約束でローマ法王に託されたが、バチカンは明らかにしない。パウロ六世のあと、ローマ法王に選出されたヨハネ・パウロー世は就任後まもなく(就任33日目に)暗殺された。この法王が、バチカン内部のフリーメーソンを一掃する決意を固めたので、その直前に暗殺された、との説があり、私もその説を紹介している。
 しかし、米国の著名なUFO研究家、ジョージ・C・アンドリュース著『異星人――友と敵』二1993年)によると、暗殺の真の理由は違う。ヨハネ・パウロー世は「ファティマの第三の預言」を公表しようとした、まさにその前後(1978年9月28日から29日にかけて)毒殺されたのだという。
 そしてこの第三の預言には、イエス・キリストが異星人であることが書かれていたという(前掲書88−96頁)。アンドリュースは、ローマ・カトリック教会のニケア公会議(西暦325年)において、聖書の記述から異星人に関するすべての文章が体系的に削除され、そのようなものとして編集し直されたと書いている(前掲書100頁)。つまりこれは、はっきり言えば偽造である。
 ニケア公会議、これはキリスト教徒でない者にはまったく無縁な事件であって、たぶんほとんどの日本人は聞いたこともないお話であろう。しかし、キリスト教会とキリスト教徒にとっては、忘れることの出来ない重要な会議である。
 ローマ皇帝コンスタンチヌスがキリスト教を事実上ローマ帝国の国定宗教として布告したあと、キリスト教の教義と教会組織を、ローマ帝国の国定機関に準じて中央集権化する必要が生じた。そこでコンスタンチヌス皇帝は、そのためにニケア(今のトルコ領)に、全帝国領内のキリスト教会高級僧侶(司教団308名)を召集した。この公会議で、有名な「三位一体説」(全知全能なる父なる神とその独り子イエス、そして聖霊と、三者が神として一体である、との説)がキリスト教の公式教義として決定された。それを「ニケア信条」という。
 この三位一体説に対する最も有力な反対派は、アレクサンドリアの司教、アウリスを首とする一派で、彼らは、イエスを父なる神と同格の神性を有するものと認めることを拒否した。三位一体説をあくまでも受け入れないアウリス派はキリスト教会から破門され、何千、何万というアウリス派がそのために死刑に処されて。いる。
 しかし、それと同時に、このニケア公会議が、聖書から異星人との交渉、異星人の関与に関するすべての記事を削除するとの方針を立てて、そのように実行したという一件は、たぶんこれまで日本人は全く知らされていないであろう。
 
← [BACK]          [NEXT]→
 [TOP]