地球の支配者は
爬虫類人的異星人である
太田龍・著 成甲書房 
4 宗教は異星人による人間支配の道具だった

 異星人が地球に来たのは44万5000年前

 けれども、聖書の原典から異星人の関与を完全に排除してしまうと、叙述は支離滅裂となり、一冊の本としての体をなさなくなってしまうであろう。従って、ニケア公会議の決定にもかかわらず、
現行聖書には異星人の痕跡が無数に残されてしまっている。
 その最たるものの一つが、エノクという人物(『創世記』第五章アダムの系図。アダム〜セト〜エノシュ〜ケナン〜マハラエル〜イエレド〜エノク〜メトシェラ〜レメク〜ノア)、「エノクは神と共に歩み、神が取られたのでいなくなった」についての奇妙な謎に充ちた記述である(セトの子孫のエノクの他に、カインの息子のエノクも創世記には出現するが、その系図は中断されて行方不明)。
 もともと、ニケア公会議以前には『エノク書(T、U、V)』という著作が存在し、聖書の一部を構成していた。バチカンはこれを禁書とした。
 なぜか。理由は、人類大衆をマインドコントロールする心理戦争の武器としてキリスト教なるものをでっち上げた闇の秘密結社は異星人の直系であって、そのつながりを彼らは人類の一般大衆に知られては都合が悪いからである(『ザ・ビッゲスト・シークレット』45頁)。
 ローマ法王庁は一般信徒に対しては禁書としたが、その内容は極秘の秘儀として、秘密結社の中で脈々と保持、伝承された。西洋自体において秘密とされているとすれば、日本人に分かるわけがない。
『第一エノク書』がエチオピア(コプト語)で発見されて、その英訳本が出版されたのが1912年、『第二絵エノク書またはエノク書の秘密』のスラブ語版の存在が1892年に西欧に知られ、1896年英国オックスフォード、クラレントン・プレスからR・H・チャールズの編集で出版された。『第三エノク書またはヘブライ語版エノク書』が英訳されたのが1928年(フーゴ・オデバーグ訳、ケンブリッジ大学出版部)。
 ジョージ・C・アンドリュースは、『エノク書』に描かれていることは、現在UFO研究家の間で「アブダクション(地球人が宇宙人に誘拐されること)」と呼ばれている現象そのものである、と述べている(『我々の中に住んでいる異星人』55頁)。
 エノク書によれば、エノクは二度、天国に連れて行かれている。1度目は、天国で神々から本360巻分にもあたる知識を与えられて地上に戻り、それを人びとに伝える。2度目は、天国に行ったまま帰らなかった、という。
 これはいつ頃の話なのか。ゼカリア・シッチンは、『宇宙人はなぜ人類に地球を与えたのか(原題『時間が始まったとき』)』の巻頭に、「宇宙からの神々」による人類創世史(44万5000年前から1万3000年前の大洪水まで)、その後の人類史(BC4000年から現在までの6000年間)という、シッチン自身が作成した2つの年表を掲げている。
 この「年表」では、(I)宇宙の神々による人類創世史と(U)その後の人類史、の間に、つまり、大洪水からシュメール文明の起点までの7000年間(1万3000年前から6000年前まで)の空白が存在する。
 ちなみに、ローマ帝国の国教の地位を得て以降のキリスト教は、聖書に依拠して、唯一絶対の神による天地創造の年を元年とする、普遍的暦を作成する努力を続けてきた。
 17世紀の英国の聖書学者アッシャー牧師によると、天地創造はBC4004四年とされている。この年代計算はもちろん正しくない。シッチン説によれば、異星人が地球に飛来したのは44万5000年前。30万年前に異星人は地球原人を捕獲してこれに遺伝子操作をほどこし、奴隷として使役しはじめる。10万年前、異星人は人間の娘を妻とした(当然、その血統の混血児が生まれる)。4万9000年前、異星人の忠実な下僕ノアの統治。3万8000年前、異星人の長エンリルは人間を抹殺しようとした。1万3000年前、異星人は大洪水を予知したが、この機会に人間を滅亡させることとした。しかし、異星人の一派の指示によってごく僅かな人間が生き残る、……と。
 つまり、この年代記によると、異星人によって彼らの家畜人間、奴隷人間としてのアダムとイヴが作られたのは30万年前、異星人とアダム的人間の交配が始まったのは10万年前、大洪水は1万3000年前、ということになる。
 異星人の母星はニビルであり、3600年を一周期として太陽のまわりを回転する。従って、地球の3600年がニビルの1年、と計算される。
 母星ニビルでの長はアン。そして、母星ニビルから地球に派遣されてきた異星人の長はエンリルとエンキ。エンリルは地球人に対してきびしく、エンキは地球人をうまく使え、という立場だとシッチンは解釈する。エデンの園の主、つまり「神」はエンリル。そしてアダムとイヴを誘惑して智恵の木の実を食べさせた蛇はエンキである、などという。
 
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