ユングは
知っていた
コンノケンイチ・著 徳間書店 
第4章
なぜユングはUFOの奥深き謎に挑んだのか?

 人類の深層無意識を操るのは何者か?

 アメリカの著名なUFO研究家ジョン・A・キールは、1940年代後半からアメリカに大きなUFOウェーブが発生してから可能な限りのUFO情報を集め、1966年からフルタイムで徹底した現地調査を行なった。その結果、小さな新聞記事の背後に、きわめて大きなドラマが存在することをつかんだ。
 キールの主張はこうである。

 人間とUFOの接触が行なわれる前には、必ず一定の周期で点滅する光点が出現している。われわれは歴史上の多くの記録を通じて、光のビームが上空から関係者を照射する事件がくり返されてきたことを知っている。
 有史以来、聖書のなかにも出てくるUFO(地球外超知性)の目的は、人間の心を無意識下において一定のプログラムで支配することだった。点滅する光と人間との相互作用は〈宇宙照射〉(コズミック・イルミネーション)と呼ばれ、形をもたないエネルギー場みたいなもので、〈ある種の知性体〉から放射される精神的なエネルギーをもっている。これは神の再定義といってよい。つまり人類は、ある種の超知的生物のコントロールを受けている。となるとUFOから放射される知的エネルギー場は「ある種の神の計画」、もしくは人類の未来に向けた一つの目的があって、その計画の主目的は人間の心をプログラムすることであり、ある一定方向へ人類の進化を導こうとしていることである。
 人類は何ものかによって、私たちには見通すことのできない未来に向かって導かれている。UFOの正体が何であれ、人類の終わりに何が起ころうとしているのか、いつ終わりがやってくるのか、彼らは明確に知っている。


 このキールの主張は、ユングの言う「一つの終わりの時代にふさわしい出来事が、人類に待ち構えている」という言葉と一致している。
 
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