ユングは
知っていた
コンノケンイチ・著 徳間書店 
第5章 迫り来る最終戦争と人類の突然変異

 人類救済のシナリオ

 ここで一つ、はっきりしておきたい点がある。地球人類にかかわる「グレイ」は三種類あり、大きく二つに分けられるということだ。旧約のゴッド=「闇の勢力グレイ」、新約のゴッド=「光の勢力グレイ」である。
「闇の勢力グレイ」は、「龍」すなわち「陰の世界政府」と深い関係がある。具体的な手法はわからないが、最終戦争には「闇の勢力グレイ」が何らかのかたちで関与してくることは想像に難くない。
 一方、「光の勢力のグレイ」が最後になって、人類の救済に乗り出してくることが新約聖書を読めばわかる。こうした観点で聖書全体(旧約・新約)を通して読むと、宇宙的スケールでの「光と闇の葛藤」の構図がみえてくる。これはチャネラーがいう琴座文明とベガ星文明の宇宙的な対立が現在も尾を引いているのだろう。
 今人類は「闇の勢力」の完全な支配下にあるが、ファティマに出現した「光の勢力」が最後に勝利を納めることは、聖書に数多く予言されている。
 新約では、終末の時には「光の勢力」による次の出来事が起きると述べられている。

 あなたがたに奥義を告げよう。私たちすべては、眠り続けるのではない。終わりのラッパの響きとともに、またたく間に、一瞬にして変えられる。(「コリント人への手紙1」15章51節)

 どのように変わるのか? 「コリント人への手紙」には次の言葉が続く。

 というのは、ラッパが響いて、死人が朽ちないものによみがえらされ、私たちは変えられるのである。なぜなら、朽ちるものは必ず朽ちないものを着、死ぬものが必ず死なないものを着ることになるからである。朽ちるものは朽ちないものを着、死ぬものが死なないものを着るとき、聖書に書いてある言葉が成就するのである。

 死者はよみがえり、人類は突然変異する! 新約聖書によれば、人間は最終戦争という大試練を経たのち、突然変異によって「ESPや不老不死」を獲得し、神の座に近づくことになる。「そこでは子供でもヨハネ(聖書に登場する最大の超能力者・預言者)より大きいし、思うだけで山を動かすこともできる」という言葉もある。
 こうなると人類の未来も捨てたものではないが、その前に大変な試練がやってくる。地球規模の核戦争や大災害などである。人生の試練と同じく、人類も環境の大激変という試練を耐えてこそ宇宙超意識体としてレベルアップされるのだろう。
「ルカによる福音書」には、「終わりの日に人類の救出が行なわれるから、取り残されないように注意せよ」という意味の部分もある。
 ユングも「人は深いところで何ものかに依存しており、何ものかに導かれることを決して忘れてはならない」と言っているように、聖書の「終末」は人類滅亡ではなく、次段階の進化レベルへのジャンプなのである。これが新約聖書の目的である「神の奥義」で、それが遂行されることが聖書の言葉の「成就」となるのである。
 
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