大世紀末 
サバイバル読本
“食育”編
浅井隆+花田美奈子・太田晴雄
総合法令
 
第2章 東洋医学の復権と食生活

■西洋医者はエンジニア

太田 私は昔、お医者さんというものをエンジニアだと思っていました。
浅井 エンジニアね。
太田 技術バカと言っては申しわけないけれど、非常に社会情勢にうとい方、社会常識に欠けている方が多い。ですから平気であっちチョンぎったりこっちチョン切ったりするんだと思います。むしろ人間だったら、ここは切らない方がいいんじゃないかとか、これは将来、それこそ禍根が残りますよということで、あるべきものをあるようにして治すのが本来の医学だろうと思いますが。
浅井 それで思い出しだのが、私の子どもの頃、扁桃腺とかアデノイドをとるのがブームだったこと。
太田 私もとりました。
浅井 私もアデノイドをとったんです。最近、よく指圧に行くようになって、指圧の先生に言われたのだけれど、「体固いですね。何か手術したことありますか?」って。そこで、子どもの頃アデノイドを取ったことが原因かもしれないということになりました。というのは、バイ菌がのどで止まらずにストレートに入ってしまうことになり、体がいつもストレスを感じるために体が固いらしいのです。
太田 昔は扁桃腺がはれて、そこに菌を集めて早く治しなさいよというサインだった。
浅井 だから最近はああいう手術はやらないですよね。西洋医学では当時ブームだったものですから。子供のノドがはれて痛いのはこのせいだ、切ってしまえと。後になったらやっぱりないとまずいのではないかと。
浅井 子宮筋腫がいま多いですが、子宮を切り取らないというだけでそのお医者さんに女性の患者さんが殺到する。ほとんどのお医者がいま、とっちゃいますから。
太田 人間の体の組成というのは、何千万年、何億年かもしれませんが、体験が積み重なってできていますから、いらないものはチャンと、ここまで進化するまでに捨てているんですね。ですからいまあるものは、使わないようにみえても、どこかで一生に一ペんだけ使うというなにかがあるんじゃないでしょうか。
花田 子宮をとっちゃうと体内のバランスが非常に悪くなりますよね。
浅井 別の方法で、うまくちらしていくのが一番いいですよね。
花田 私の友達が、子宮筋腫で定期的に検診のために慶応病院に行っているのですが、皮肉なことに野菜スープなどの民間治療で病巣がだんだん小さくなってきたそうです。野菜スープだけじゃなく、プロポリスだとかいろいろ飲んでいて、何が効いたのかわからない。だけど小さくなってきた。去年の秋には切らなければと言っていたのが、いまもそのまま。野菜スープが効いたのかはわからないと言うんですけどね。
浅井 とにかく切らずに治すことが大事ですからねぇ。
 
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